みんなの投稿
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人を受けとめる
「空海の風景」(中公文庫)「あとがき」から… 《以下引用》 …ラマ僧にとって絶対的に崇敬せねばならぬものは、その直接師である。師とは、宇宙の普遍的原理の体現者である以上、師そのもの...
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国が苦に
「空海の風景」(中公文庫)「あとがき」から。 《以下引用》 私自身の雑駁な事情でいえば、私は空海全集を読んでいる同時期に、『坂の上の雲』という作品の下調べに熱中していた。この日本の...
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天才空海(空風43/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「『空海の風景』を旅する」の「エピローグ」を読みました。 当時NHKエンタープライズ21文化番組チーフ・プロデューサーの鎌倉英也さんの文章です。 《以下引用》...
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密教と司馬遼太郎(空風42/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「あとがき」を読みました。 《以下引用》 私は、雑密の世界がすきであった。雑密というのは、インドの非アリアン民族の土俗的な呪文から出たと思われるが、その異...
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高野山(空風41/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「『空海の風景』を旅する」の「第十章 高野山」を読みました。 当時NHK番組制作局教養番組部ディレクターの森下光泰さんの文章です。 《以下引用》 …空海が始め...
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空海と法華経(空風40/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「下巻の三十」を読みました。 《以下引用》 …(空海は死の一年ほど前に)奈良の学徒にしきりに講義し、とくに東大寺真言院において法華経を講じているのである。...
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東寺と綜藝種智院(空風39/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「『空海の風景』を旅する」の「第九章 東寺」を読みました。 当時NHKエンタープライズ21文化番組チーフプロデューサーの鎌倉英也さんの文章です。 《以下引用》 ...
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空海の言い訳(空風38/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「下巻の二十九」を読みました。 《以下引用》 …帰国後の空海は、なるほど多忙であった。 かれは、日本文化のもっとも重要な部分をひとりで創設したのではないか...
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人間肯定としての密教(空風37/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「『空海の風景』を旅する」の「第八章 空海と最澄」を読みました。 当時NHK番組制作局教養番組部ディレクターの森下光泰さんの文章です。 《以下引用》 最澄のこ...
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書は人なり(空風36/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「下巻の二十八」を読みました。 高校の時、芸術という授業がありまして、確か音楽と美術と書道のどれか一つを選択するものでした。私は書道を選びました。その時...
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「愛」弟子(空風35/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「下巻の二十七」を読みました。 《以下引用》 愛などとは、いかにも唐突だが、仏教徒においてはかならずしも高貴な感情とはされない。覚者の境地としては、むしろ...
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越三昧耶(空風34/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「下巻の二十六」を読みました。 《以下引用》 密教は、宇宙の原理そのものが大日如来であるとし、その原理による億兆の自然的存在、およびその機能と運動の本性を...
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被棄老最澄(空風33/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「下巻の二十五」を読みました。 この章は、泰範という僧について書いてあります。 《以下引用》 泰範は最澄から天台学を最初にまなび、弘仁元年正月、叡山の学頭...
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司馬遼太郎の「燃えよ剣」(コラム:No.8)
司馬遼太郎の「燃えよ剣」(コラム:No.8) 司馬遼太郎の「燃えよ剣」という歴史小説があります。 新撰組副長の土方歳三を主人公にしていますが、 学生時代「燃えよ剣」を初めとする司馬遼太郎...
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国内的な最澄と国際的な空海(空風32/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「下巻の二十四」を読みました。 最澄という人は、飽くまでも日本国内の人という感じがします。唐に渡っても、長安に立ち寄りもせず、必要な書物の収集に専念しま...
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奈良六宗と空海(空風31/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「下巻の二十三」を読みました。 この章は、嵯峨天皇が空海を乙訓寺に移させたことについて詳しく書かれています。が、ここでは、奈良六宗に対する最澄の空海の立...
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宮廷スキャンダルの使い道(空風30/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「下巻の二十二」を読みました。 この章は、平城上皇と嵯峨天皇との対立について詳しく書かれています。 薬子という女性が関わって国が傾いたということで、玄宗...
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司馬遼太郎『竜馬がゆく』
このブログももう6年目になるかというのに、まだこの作品を取りあげていなかったと、いまさらながらに思う。 大河ドラマ「龍馬伝」が放送されるまでもなく、坂本龍馬は歴史上の日本の人物...
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教相判釈(空風29/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「下巻の二十一」を読みました。 空海は京の高雄山寺に移りました。この時期の前後、空海は密教の教相判釈を行っていると考えられます。 《以下引用》 …仏教渡来...
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玄ぼうと空海(空風28/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「下巻の二十」を読みました。 この章は朝廷の中のドロドロとした人間関係が描かれています。 まず、空海その人について。空海の母方の血筋に玄ぼう(日へんに方...
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やはり知の巨人(空風27/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「『空海の風景』を旅する」の「第七章 博多」を読みました。 《以下引用》 空海は長安で多くの請来品を得たようだが、それでもまだ帰国途中に越州地方に立ち寄り...
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両部不二の構想(空風26/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「下巻の十九」を読みました。 大宰府を立った空海ですが、和泉国(大阪府南部)の槇尾山寺に留まり、尚も京に入ることをしませんでした。ここで、もち帰った経典...
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大宰府残留(空風25/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「下巻の十八」を読みました。 ひと足先に帰国して天台宗の体系を持ちかえった最澄ですが、桓武天皇や廷臣たちの関心は、ついでに越州から持ちかえった密教に集中...
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青龍寺縁起(空風24/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「『空海の風景』を旅する」の「第六章 長安」を読みました。 《以下引用》 青龍寺の縁起は、隋の時代、六世紀後半にさかのぼる。当初は霊感寺といった。その後、...
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長安の別れ(空風23/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「下巻の十七」を読みました。 空海の長安滞在中に、日本国から使者が来ました。遣唐使ではなく、単なる使者。この人たちと空海は帰国することになります。留学生...
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密教導入(空風22/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「下巻の十六」を読みました。 《以下引用》 …インドにおいては、その後の人類が持ったほとんどの思想が、空海のこの当時までに出そろってしまっているが、それら...
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道教vs密教(空風21/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「上巻の十五」を読みました。 《以下引用》 …密教的成仏たるや、他の仏教体系なら人間が成仏するなど気が遠くなるほどに可能性が小さいにもかかわらず、密教にあ...
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長安での宗教比較(空風20/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「上巻の十四」を読みました。 《以下引用》… 六朝は貴族政治であるため門閥を重んじたが、唐朝は思想として普遍性を尚び、皇帝の補佐をする人材はひろく天下にも...
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長安の春(空風19/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「上巻の十三」を読みました。 年が明けると、空海のような長期滞在予定者以外の人々は早々に帰国しました。最澄も帰りました。三十年前に唐にやってきた永忠とい...
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長安の空海と天台山の最澄(空風18/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「上巻の十二」を読みました。 長安に向かって、大変な旅路でした。悪路をスプリングの無い馬車を飛ばして進みます。しかも、「星ニ発シ、星ニ宿ス」ということな...
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渡海の風景(空風17/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「『空海の風景』を旅する」の「第五章 渡海」を読みました。 日本から唐までは航路にしておよそ700キロ。最短で10日、漂流した空海たちは34日かかったそう...
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弘法、筆を執る(空風16/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「上巻の十一」を読みました。 遣唐使船は、目的地からかなりずれたところに漂着します。占いで進路を決めていたのだから、当然ではありますが…。 密入国者とし...
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漂流船の中で(空風15/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「上巻の十」を読みました。 当時の遣唐使船は、羅針盤のような物は一切なく、占いで進路を決めていたというのですから、ゾッとします。 《以下引用》… 倭人ども...
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官の最澄と民の空海(空風14/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「上巻の九」を読みました。 《以下引用》… 空海がやったことは国家がやるべき事業でありながら、空海個人の負担によっておこなわれた。最澄の場合、天台教学を移...
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遣唐使(空風13/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「上巻の八」を読みました。 空海は、遣唐使という形で、7~9年の空白の中から、突如現れます。 《以下引用》… かれが正規に得度をして官僧になるのは、遣唐使...
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最澄と法華経(空風12/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「上巻の七」を読みました。 最澄について書かれています。 《以下引用》… 最澄の生涯をみて、極端な言い方がゆるされるなら、かれは教団の形成というもっとも...
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お遍路さん(空風11/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「『空海の風景』を旅する」の「第四章 室戸岬」を読みました。 空海が修行した洞窟、神明窟(修行の場)・御厨人窟(住処)の近くにあるという、お遍路宿のおばさ...
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華厳経と大日経(空風10/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「上巻の六」を読みました。 まずは華厳経についての記述。私が探し求めている「古き良き日本」の根源、武士道なのか仏教なのかと彷徨っていましたが、華厳経の中...
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純密の形成(空風09/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「上巻の五」を読みました。 この章はインド孔雀で始まります。孔雀は毒蛇や毒蜘蛛も容赦なく食べてしまうそうで、この解毒作用にドラビダ族(非アーリア人の一種...
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仏教の即効性(空風08/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「上巻の四」を読みました。 《以下引用》 …中国文明は宇宙の真実や生命の深秘についてはまるで痴呆であり、無関心であった。たとえば中国文明の重要な部分をなす...
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奈良と京都(空風07/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「『空海の風景』を旅する」の「第三章 奈良」を読みました。 《以下引用》 …男山の南麓、交野は788年(延歴7年)に桓武が中国の皇帝を真似て、天壇を築き、生贄...
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弘法も筆を下した?(空風06/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「上巻の三」を読みました。 今回はアダルトなところから。 《以下引用》 …空海のような地方豪族の子弟の場合は、色を鬻ぐ家の軒をくぐらざるをえないが、宇宙の...
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平城京と長岡京(空風05/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「上巻の二」を読みました。 来年は平城遷都1300年だそうですが、実際に都が置かれたのは74年間。1300という数字と比べると見劣りがします。でも、ポンポンと...
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空海はハーフか、ダブルか?(空風04/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「『空海の風景』を旅する」の「第二章 讃岐」を読みました。 NHKで『坂の上の雲』がドラマ化されましたが、夫人の話によると「空海を考えていた頃と、『坂の上の...
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役人としての空海(空風03/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「上巻の一」を読みました。 《以下引用》 …人間も犬もいま吹いている風も自然の一表現という点では寸分かわらないということをひとびとが知ったのは大乗仏教によ...
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テロと空海?(空風02/43)
「空海の風景」(中公文庫) 「『空海の風景』を旅する」の「第一章 なぜ、今、空海なのか」を読みました。 チーフプロデューサーの鎌倉さんの文章。「なぜ、今、空海なのか」という、番組のメ...
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空海の旅(空風01/43)
旅行好きの方 「飛行機と船で旅行してきました!」という話ではありません…あしからず。 「空海の風景」(中公文庫) 「『空海の風景』を旅する」の「プロローグ 『空海の風景』への旅はこう...
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司馬遼太郎『十一番目の志士』
十一番目の志士〈上〉 (文春文庫)クチコミを見る 長州藩最下層の出である天堂晋助。 ふとしたことから高杉晋作と出会い、人斬りとして鍛えられた晋助が、幕末の動乱期を暗躍する姿を描く。 そ...
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読書感想「箱根の坂 下」
読書感想「箱根の坂 下」 箱根の坂〈下〉 (講談社文庫)著者:司馬 遼太郎販売元:講談社発売日:2004-06おすすめ度:クチコミを見る 【評価】★★★
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読書感想「箱根の坂 中」
読書感想「箱根の坂 中」 箱根の坂〈中〉 (講談社文庫)著者:司馬 遼太郎販売元:講談社発売日:2004-06おすすめ度:クチコミを見る 【評価】★★★
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読書感想「箱根の坂 上」
読書感想「箱根の坂 上」 箱根の坂〈上〉 (講談社文庫)著者:司馬 遼太郎販売元:講談社発売日:2004-06おすすめ度:クチコミを見る 【評価】★★★
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読書感想「竜馬がゆく8」
読書感想「竜馬がゆく8」 竜馬がゆく〈8〉 (文春文庫)著者:司馬 遼太郎販売元:文藝春秋発売日:1998-10おすすめ度:クチコミを見る 【評価】★★★★
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読書感想「竜馬がゆく7」
読書感想「竜馬がゆく7」 竜馬がゆく〈7〉 (文春文庫)著者:司馬 遼太郎販売元:文藝春秋発売日:1998-10おすすめ度:クチコミを見る 【評価】★★★★
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読書感想「竜馬がゆく6」
読書感想「竜馬がゆく6」 竜馬がゆく〈6〉 (文春文庫)著者:司馬 遼太郎販売元:文藝春秋発売日:1998-10おすすめ度:クチコミを見る 【評価】★★★★
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読書感想「竜馬がゆく5」
読書感想「竜馬がゆく5」 竜馬がゆく〈5〉 (文春文庫)著者:司馬 遼太郎販売元:文藝春秋発売日:1998-10おすすめ度:クチコミを見る 【評価】★★★★
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読書感想「竜馬がゆく4」
読書感想「竜馬がゆく4」 竜馬がゆく〈4〉 (文春文庫)著者:司馬 遼太郎販売元:文藝春秋発売日:1998-09おすすめ度:クチコミを見る 【評価】★★★★
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読書感想「竜馬がゆく3」
読書感想「竜馬がゆく3」 竜馬がゆく〈3〉 (文春文庫)著者:司馬 遼太郎販売元:文藝春秋発売日:1998-09おすすめ度:クチコミを見る 【評価】★★★★
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読書感想「竜馬がゆく2」
読書感想「竜馬がゆく2」 竜馬がゆく〈2〉 (文春文庫)著者:司馬 遼太郎販売元:文藝春秋発売日:1998-09おすすめ度:クチコミを見る 【評価】★★★★
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読書感想「竜馬がゆく1」
読書感想「竜馬がゆく1」 竜馬がゆく〈1〉 (文春文庫)著者:司馬 遼太郎販売元:文藝春秋発売日:1998-09おすすめ度:クチコミを見る 【評価】★★★★