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ビルシャナ仏(空夢25/30)
「空海の夢」(春秋社) 「25.ビルシャナの秘密」を読みました。 ビルシャナ仏の前身は鬼神アスラである、というお話です。古代インドからの歴史的な変遷が書かれています。元は宮坂宥勝さん...
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アーラヤ識の機能…「三十頌」第三偈(唯入21/25)
「唯識入門」(春秋社) 「第五章.識のはたらき」の「二.識の機能」を読みました。 世親の『唯識三十頌』の第三偈です。 そして、それ(アーラヤ識)は感知できない執受と住処との了別を有...
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空海の国家観(空夢24/30)
「空海の夢」(春秋社) 「24.憂国公子と玄関法師」を読みました。 天長七年(830年)に『秘密曼荼羅十住心論』十巻とその要約版ともいうべき『秘蔵宝鑰』三巻を淳和天皇に献上しています。要...
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マナスの役割…「三十頌」第五偈(唯入20/25)
「唯識入門」(春秋社) 「第五章.識のはたらき」の「一.識の転変」の「マナスの役割」まで読みました。 前節に、転変という概念は、識と対象の相互関係と、時間的前後関係の全てを同一語で...
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無数を一にする(空夢23/30)
「空海の夢」(春秋社) 「23.マントラ・アート」を読みました。 この章は、AとBの対話形式。空海の言語思想について自由に語っているということになっています。 《以下引用》 B:一番の...
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アーラヤ識の役割…「三十頌」第二偈(唯入19/25)
「唯識入門」(春秋社) 「第五章.識のはたらき」の「一.識の転変」の「アーラヤ識の役割」まで読みました。 世親の『唯識三十頌』の第二偈です。 (三種の転変とは)異熟と、思量と称せら...
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ことごとく文字なり
「六塵ことごとく文字なり」…これの現代版がITかなと思いました。「文字」とは即ち「情報」。 現在ではセンサー技術が発達しているので、色・声・香・味・触を感じ取るセンサーは全て有ると...
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六塵ことごとく文字なり(空夢22/30)
「空海の夢」(春秋社) 「22.呼吸の生物学」を読みました。 「内外の風気わずかに発すれば、必ず響くを名づけて声というなり」という一行ではじまる『声字実相義』が取り上げられています。...
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三種の転変…「三十頌」第一偈(唯入18/24)
「唯識入門」(春秋社) 「第五章.識のはたらき」の「一.識の転変」の「三種の転変」まで読みました。 この章は、虚妄分別が依他起であるメカニズムについて、世親の『唯識三十頌』から読み...
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「生きる」ということ
以前、不殺生について考えた時から、人間は生まれた瞬間から二律背反に苦しむさだめ…という憂鬱なとらえ方をしていました。 改めて噛みしめてみて、確かに憂鬱なとらえ方が基本だとは思ったの...
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いろはにほへと(空夢21/30)
「空海の夢」(春秋社) 「21.いろは幻想」を読みました。 いろは歌が仏教の教えを踏まえているという話は前にもありました。 《以下引用》 その「いろは歌」にひそむ無常を引き出したのは、...
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刹那滅…第十一偈(唯入17/23)
「唯識入門」(春秋社) 「第四章.識と縁起」の「四.識とアートマン」を読みました。 『中辺分別論』第一章「虚妄分別」の第十一偈後半が出てきます。 (1.11cd)〔この十二支の縁起はまた〕...
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不殺生と裁判員制度
不殺生という戒めは、誰もが当たり前と考えることかと思います。 「人殺しは悪いに決まってるじゃないか!」 そして、つい、「他の生き物も殺してはいけないんだ!」と言ってしまいがちです。...
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共存と共食(空夢20/30)
「空海の夢」(春秋社) 「20.六塵はよく溺るる海」を読みました。 《以下引用》 われわれがつねに考えなければならない最も怖るべき問題のひとつは、「生命は生命を食べて生きている」という...
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識と十二支縁起…第十偈(唯入16/23)
「唯識入門」(春秋社) 「第四章.識と縁起」の「三.識の内部での縁起」を読みました。 『中辺分別論』第一章「虚妄分別」の第十偈・第十一偈が出てきます。 (1.10)覆いさえぎるから、成長...
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即身成仏(空夢19/30)
「空海の夢」(春秋社) 「19.即身成仏義体験」を読みました。 《以下引用》 …では、最も大事なことを書いておきたい。『即身成仏義』において最も注目すべき個所は「重重帝網を即身と名づく...
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潜勢的な識と顕勢的な識…第九偈(唯入15/23)
「唯識入門」(春秋社) 「第四章.識と縁起」の「二.二種の識」を読みました。 『中辺分別論』第一章「虚妄分別」の第九偈が出てきます。 (1.9)一つは縁(因)としての識であり、(現象的な...
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造作もないこと
造(な)すというも作(な)されるというも、どっちから見るかという違い。 本当は、造も作もないのだ。 この世はすべて造作ないこと。 造作なく生きればいい…。 《トトガメモgooより転載...
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高野結界(空夢18/30)
「空海の夢」(春秋社) 「18.和光同塵」を読みました。 《以下引用》 …空海の神々にたいする態度はなかなか凛としている。 弘仁十年・空海は高野山の七里四方を結界するのであるが、そのと...
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虚妄分別の正体…第八偈(唯入14/23)
「唯識入門」(春秋社) 「第四章.識と縁起」の「一.虚妄分別の正体」を読みました。 『中辺分別論』第一章「虚妄分別」の第八偈が出てきます。 (1.8)さらに虚妄なる分別は、三界に属する心...
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間を読め!
書かれている文字に意味は無い… 字の間を読め!行の間を読め! 五感で感じるものは真の姿ではない… 見えているものは存在しない… 聞こえているものは存在しない… 匂っているものは存在...
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マンダラの対称性(空夢17/30)
「空海の夢」(春秋社) 「17.イメージの図像学」を読みました。 《以下引用》 …カイヨワはその著書『反対称』のなかでこのように書いている。「確立された完全な対称の中に、部分的で偶発性...
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唯識とさとり…第七偈(唯入13/23)
「唯識入門」(春秋社) 「第三章.さとりのプロセス」の「二.得ることと得ないこと」を読みました。 『中辺分別論』第一章「虚妄分別」の第七偈が出てきます。 (1.7)それゆえに、得ることは...
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人は散なり
「星」という字は星らしく、「湖水」という字は湖水のように、「鳥」は鳥らしく…文字ひとつひとつの書体を変えていた書家がいたと言う… ひとつの文章で、書体を統一する必要など、実は無いの...
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書は散なり(空夢16/30)
「空海の夢」(春秋社) 「16.カリグラファー空海」を読みました。 《以下引用》 …「書は散なり」とは、空海の書のみならず、その思想の特徴を知るうえでもすこぶる重要な指摘である。書を散...
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識を転じて、智を得る…第六偈(唯入12/23)
「唯識入門」(春秋社) 「第三章.さとりのプロセス」の「一.無の相への悟入」を読みました。 『中辺分別論』第一章「虚妄分別」の第六偈が出てきます。 (1.6)得られることにもとずいて、得...
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紙一重の依他
先日思いついた宇宙観… かん細胞とがん細胞のように 浄と穢が紙一重の要素 しかも独立にはその状態を保ち得ない要素で 宇宙は構成されている 私たちも構成されている ことばも構成され...
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引き算文化
日本は、もしかすると引き算文化なのか・・?最後のイメージ、もしくは次の行動を考慮しての作業、動きをするように出来ている・・・海外は?例えば、油絵は足していける・・・ヨーロッパのレジ...
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空海密教始動(空夢15/30)
「空海の夢」(春秋社) 「15.対応と決断」を読みました。 最澄が空海を認めてくれたことにより、最澄との微妙な友情関係を構築し、国内での足場固めをする時期を「対応」とし、最澄と決別し...
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唯識説の空(唯入11/23)
「唯識入門」(春秋社) 「第二章.認識の構造」の「四.唯識説における空」を読みました。 《以下要約》 縁起したもの=空なるもの、という場合には、自性がない(無自性)というのが、『中論...
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どうでもいいことだけど
他人のブログを読んでたら、 「宝くじやLotoクジは、貧困層を狙い撃ちした税金である」 などと書かれてあった。 なるほどなと思った。 確かに裕福な人で宝くじを買ってる人って聞いたことがな...
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花は・・・
ある朝、お庭のどのお花をご仏壇にお供えしようかと考えながらふと浮かんだ事・・・お花の姿が人間が求められていることだと・・・お花は、ただ咲いている・・・不平不満もなく、彼等の与えられ...
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空海密教の構想(空夢14/30)
「空海の夢」(春秋社) 「14.アルス・マグナ」を読みました。 《以下引用》 …われわれの頭の中には知覚と学習とによって入力された情報がわんさとたまっている。これらは価値の序列も時間の...
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三性説・・・第五偈の説明(唯入10/23)
「唯識入門」(春秋社) 「第二章.認識の構造」の「三.三性説」を読みました。 『中辺分別論』第一章「虚妄分別」の第五偈が出てきます。 (1.5)妄想されたもの(遍計所執性)、他によるもの...
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望月の欠けたること
満月 太陽と私と、同じ方から月を見ている。太陽にとっても、私にとっても、同じ月。月に関して、太陽と私の見解は完全に一致する。 下弦の月 太陽は左から月を見ている。月の左半分は、太陽に...
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槇尾の山中にて(空夢13/30)
「空海の夢」(春秋社)Amazon 「13.初転法輪へ」を読みました。 帰国し、大宰府滞在を経、和泉国の槇尾山寺に止まるまでの期間について、考察しています。 《以下引用》 …このときの詩が、...
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虚妄分別は実践主体(唯入09/23)
「唯識入門」(春秋社) 「第二章.認識の構造」の「二.まよいからさとりへ」を読みました。 『中辺分別論』第一章「虚妄分別」の第四偈が出てきます。 (1.4abc)それゆえに、それ(すなわち...
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「信」というセキュリティ
中国漁船が突っ込んできた映像の流布に関して、情報の取り扱い方に問題があったという意見と、内部告発として捉える意見とありました。 私はもちろん、後者です。今回を機に、公務員の内部告発...
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般若三蔵(空夢12/30)
「空海の夢」(春秋社) 「12.長安の人」を読みました。 空海の長安での生活について、松岡さんが考えを列挙しています。 《以下引用》 … (4)密教は、すでにのべたように不空の黄金時代が終...
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識の顕現4種(唯入08/23)
「唯識入門」(春秋社) 「第二章.認識の構造」の「一.識の顕現」を読みました。 『中辺分別論』第一章「虚妄分別」の第三偈が出てきます。 (1.3)識が生起するとき、それは対境として、有情...
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多様性と寛容
遺伝子資産という考え方には、「資産」という言葉が象徴するように、いずれ新薬の開発に利用してやろうというような銭が絡んだ思惑が含まれているわけですけど、動物愛護とか倫理とかいう薄ボン...
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恵果の国際性(空夢11/30)
「空海の夢」(春秋社) 「11.内は外」を読みました。 《以下引用》 密教は汎神秘主義である。その神秘を隠匿するか展示するか、そういう分かれ方もある。「神秘を展示する」とはいささか妙に...
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虚妄分別と空性(唯入07/23)
「唯識入門」(春秋社) 「第一章.虚妄分別とはなにか」の「五.空性と有」を読みました。 虚妄分別の有 唯識説で「虚妄分別は有り」と言っているのは、自性をもって存在するという意味では...
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編集の極意(空夢10/30)
「空海の夢」(春秋社) 「10.方法叙説」を読みました。 一度は大学に入った空海です。当時の受験勉強はほぼ暗記力だけが問われたようです。空海は厖大な漢籍を頭に入れていました。『聾瞽指...
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竜樹の「空」と唯識の「空」(唯入06/23)
「唯識入門」(春秋社) 「第一章.虚妄分別とはなにか」の「四.中道と三性説」を読みました。 竜樹は、すべて概念的存在にすぎない、と言ったうえで、それを「中道」だと言っています。その...
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呪い願い祈る
高校受験のとき、直江兼続ゆかりの亀岡文殊堂にお参りしました。その時、気づきました。自分の合格を祈るということは、別の人の不合格を祈ることにはならないか?だとしたら、これは祈りではな...
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三教指帰(空夢09/30)
「空海の夢」(春秋社) 「9.仮名乞児の反逆」を読みました。 《以下引用》 …延歴16年(797)、空海24歳。レーゼ・ドラマ『聾瞽指帰』(『三教指帰』)を綴った。すでに阿波大滝嶽によじのぼ...
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空と無自性(唯入05/23)
「唯識入門」(春秋社) 「第一章.虚妄分別とはなにか」の「三.主観と客観」を読みました。 前出の「能取」と「所取」は、それぞれ「主観」(知るもの)と「客観」(知られるもの)と言い換...
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人物多様性
COP10というのが開催されているようで、「生物多様性」という言葉がよく聞かれます。 多様性の意義はいろいろあるんでしょうが、現存する遺伝情報にバリエーションがあることの重要性は、...
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CD10枚組 友松圓諦 『法句経』の世界 生きているよろこび
CD・カセット10枚組 別冊に解説書 第1巻 到彼岸 『法句経』講義 八五番 昭和44年3月22日・神田寺 1.春秋の彼岸は中道の思想/ 2.多数とは危険なこと/ 3.道草をせず目標をめざせ。/「け...
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三教習合(空夢08/30)
「空海の夢」(春秋社) 「8.陰と陽」を読みました。 《以下引用》 …このころ(『聾瞽指帰』を書いたころ)の空海は出家の決断のために儒教・道教を排してはいるものの、とくに道教的隠逸思...
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虚妄分別(唯入04/23)
「唯識入門」(春秋社) 「第一章.虚妄分別とはなにか」の「二.虚妄分別と空性」を読みました。 『中辺分別論』第一章「虚妄分別」の第一偈と第二偈です。 (1.1)虚妄なる分別はある。そこ...
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密教のエントレインメント(空夢07/30)
「空海の夢」(春秋社) 「7.密教の独立」を読みました。 《以下引用》 …私は密教の特質はエントレインメント(entrainment)にあると考えている。この言葉は従来の科学では「飛沫同伴」など...
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中辺分別論(唯入03/23)
「唯識入門」(春秋社) 「第一章.虚妄分別とはなにか」の「一.中辺分別論」を読みました。 この本は七つの主題を五つの章(下の4~6の主題が一つの章になっている)に収めて論じています。 ...
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山伏ネットワーク(空夢06/30)
「空海の夢」(春秋社) 「6.遊山慕仙」を読みました。 《以下引用》 …空海というコスモポリタンを見るには、鼻をくっつけてタオイズムの残香をかぐ必要がある。日本宗教史上、また日本思想...
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無著の摂大乗論(唯入02/23)
「唯識入門」(春秋社) 「序章.唯識思想の成り立ち」の「二.唯識思想の成り立ち」を読みました。 唯識と言えば世親ですが、もともとは小乗仏教の人で、説一切有部で出家したと思われます。...
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言は剣よりも強し?(空夢05/30)
「空海の夢」(春秋社) 「5.言語の一族」を読みました。 空海の血筋については『空海の風景』でも触れてあります。 《以下引用》 …まず、サヘキは奇妙な言葉をつかう服属部族だったという...
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唯識の参考書(唯入01/23)
「唯識入門」(春秋社) 「序章.唯識思想の成り立ち」の「一.唯識ということ」を読みました。 同じ著者による「仏教入門」の中に、 自性清浄心=如来蔵と、アーラヤ識とは、同じ一つの心の...
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原爆は通り魔的凶行!
いつものようにNHKオンデマンドの番組を流しながら事務処理をしようと思いまして、「SONGS心に響く歌2010」というのを何気なく選びました。歌だったら画面見ないで聴くだけだから、ながら仕事に...
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異なる解釈のメカニズム(空夢04/30)
「空海の夢」(春秋社) 「4.意識の進化」を読みました。 この章は、生物の進化について書かれています。意識の発生とか言語の発生までの進化の歴史がサラッと。声が言語に及ぼす影響などを後...
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釈尊という人(釈生27/27)
「釈尊の生涯」(春秋社) 「付.釈尊の伝記について」を読みました。一応、読了となります。 釈尊という人をずっと見てきました。仏典の中では一番の主人公ですが、伝説は伝説として読んでいき...
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社会生活と「我」は不可分(空夢03/30)
「空海の夢」(春秋社) 「3.生命の海」を読みました。 《以下引用》 …仏教の要訣は、せんじつめればいかに意識をコントロールできるかという点にかかっている。生命は進化して意識をもった...
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三帰と北枕(釈生26/27)
「釈尊の生涯」(春秋社) 「23.仏の入滅」を読みました。 《以下引用》 …遺教の一つとして、自分の亡き後には、お前たちは自己自身を所依とし、他人を所依としてはならない、仏教の正しい教...
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純密は純血?(空夢02/30)
「空海の夢」(春秋社) 「2.東洋は動いている」を読みました。 《以下引用》 …もともと中国への文化文物の流入は、シルクロード型と南海型と北方ステップロードによる草原型の三種のコース...
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仏説の基準(釈生25/27)
「釈尊の生涯」(春秋社) 「22.最後の遊歴」を読みました。 自分の死期が近いことを知った釈尊(悪魔との約束で、三ヶ月後の入滅を宣言してしまったということになっているらしいのですが…今...
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空海の夢(空夢01/30)
「空海の夢」(春秋社) 「1.空海の夢」を読みました。 この本の初版は1984年です。発刊後すぐに松岡正剛さんが新聞に取り上げられまして、大きなテーマを広く深く取り扱う人という感じで紹介...
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反逆者デーヴァダッタ(釈生24/27)
「釈尊の生涯」(春秋社) 「21.デーヴァダッタの反逆など」を読みました。 デーヴァダッタ(提婆達多)と聞くと、レインボーマンのダイバ・ダッタを思い出します。Wikiで調べてみますと、主人...
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布教の覚悟(釈生23/27)
「釈尊の生涯」(春秋社) 「20.西方地域への遊歴」を読みました。 マガダやコーサラより西方の諸国にも釈尊は遊歴されました。以下は、アヴァンティ国の西南の海岸地方アパランタを仏教化した...
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仏教と算盤
以前、経営の神様(ドラッカー)と仏様の教えが似てるんじゃないか?ということを書きました。さらに、仏の教えは「金儲けの道」にもつながるんじゃないか?と最近思います。 この場合の金儲け...
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「死」の悲しみ(釈生22/27)
「釈尊の生涯」(春秋社) 「19.比丘尼教団の成立と長老尼たち」を読みました。 叔母(養母)マハーパジャーパティーが八敬重法の遵守を誓い、随従の釈迦族女たちと共に出家を許され、比丘尼教...
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悲しみよ こんにちは
仏の心と言えば、慈悲の心。どうして「悲」なのだろう?という素朴な疑問がありました。悲嘆にくれても仕方が無いじゃないか…という疑問。 「大悲とは、仏が常に衆生の苦難を救済しようとする...
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七種類の妻の分類(釈生21/27)
「釈尊の生涯」(春秋社) 「18.コーサラ国における教化」を読みました。 新興のコーサラ国では、国を飾るために形式的な祭祀儀礼を華々しく行い、したがって有名なバラモンを厚く待遇していま...
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「怒」はドーナツの「ド」
現代は「怒」の時代だと思います。 何か問題が起きた時、即座にみんなが口にします。「誰が悪いのか?」犯人が見つかるまで、責任の譲り合い(一般的にはなすり合いと言う)も積極的に(臆面も...
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祇園精舎(釈生20/27)
「釈尊の生涯」(春秋社) 「17.祗園精舎の建立とコーサラへの仏教の進出」を読みました。 《以下引用》 ラージャガハで釈尊に会って、その説法に感激した給孤独長者は、自分の故郷コーサラに...
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故郷へ錦を飾る(釈生19/27)
「釈尊の生涯」(春秋社) 「16.故郷釈迦国の訪問」を読みました。 釈尊がさとりを開いて大教団を率いていることは故郷の父王にも伝わり、故郷に帰って説法をすることを願う王の使者が何度か使...
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怒りに関する説法(釈生18/27)
「釈尊の生涯」(春秋社) 「15.マガダ国における一般民衆への教化」を読みました。 マガダ国民衆と釈尊のエピソードがいろいろ紹介されています。私が気に入ったのは… ダナンジャニーは釈尊...
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大人のウソ(再構成)
「何のために勉強するの?」 「世界中の人と理解し合い、仲良くして、平和で幸せな社会を作るためだよ」 「喧嘩ばかりのこの世の中で本当にそんなことができるの?」 「宇宙から見たら地球なん...
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同じことの繰り返しで見える真実 #160
奈良県吉野の大峯山の千日回峰行ってご存知ですか? 一日も休まず同じ時間に同じ道を登り、下る。開山の間(5月~9月)、毎日繰り返され、9年、計1000日間の孤独の行。 標高364メートルに位置...
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教団の巨大化(釈生17/27)
「釈尊の生涯」(春秋社) 「14.サーリプッタ、モッガラーナ、およびマハーカッサパの帰仏」を読みました。 カッサパ兄弟を始めとする千人の比丘ができてまもなく、仏弟子中第一の双比丘とされ...
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一乗のテクニック
実は、このタイトルで、記事一回分、暖めていた構想がありました。 大乗仏教には「お互いの違いを認めた上で一緒に行こう」という雰囲気があるようなので、その方法論とかエッセンスみたいなも...
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法談と聖黙(釈生16/27)
「釈尊の生涯」(春秋社) 「13.ウルヴェーラーにおけるカッサパ兄弟の帰仏」を読みました。 釈尊はマガダ国のウルヴェーラーに向かいました。ここにカッサパという姓の高齢の三人兄弟のバラモ...
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呉越同舟の行き先
事なかれ主義も全体主義も、もちろん好きではありませんが、知恵の発展した一形態ではあろうと思います。行き過ぎはいけませんが、ひとつにまとまろうという方向性は間違いではない。 夫婦とい...
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施・戒・生天の三論(釈生15/27)
「釈尊の生涯」(春秋社) 「12.ベナレスにおけるヤサなどの教化」を読みました。 ミガダーヤ(鹿野苑)のあるベナレス(バーラーナシー)は釈尊時代の二三百年前から賑わっていたと考えられ、...
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知恵の本質
例えば、唯脳論…脳を中心とした考え方です。考える器官が脳だから、考え方は脳が中心になりがち。心臓のことを考えても、肛門のことを考えても、視点は脳にあります。 でも、心臓が考え始めた...
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四諦の三転(釈生14/27)
「釈尊の生涯」(春秋社) 「11.最初の説法」を読みました。 釈尊が苦行をしていた頃釈尊を見守り、苦行を放棄した釈尊を見限って釈尊の下を去った五人の比丘がいたのですが、さとりを開いた釈...
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小宇宙の中の役割分担
人体という小宇宙。細胞というブロックで構成されています。 最初は一個の卵。そこから分裂して、それぞれの持ち場におさまります。脳になったり、心臓になったり、肛門になったり… 皆が共通...
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四諦説(釈生13/27)
「釈尊の生涯」(春秋社) 「10.成道後の坐禅思惟」の後半を読みました。 縁起関係はマイナスの面(苦悩とその原因理由)とプラスの面(浄福とその原因理由)があります。 十二縁起を「無明に...
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ブロック遊びの宇宙観
ブロックとは、レゴブロックとかダイヤブロックとかのブロックです。 何でも作れます。自動車もお家も人間も…何でもかんでも。 でも、本物とはちょっと違う。本物の自動車は、自動車の部品で...
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縁起説(釈生12/27)
「釈尊の生涯」(春秋社) 「10.成道後の坐禅思惟」の前半を読みました。 縁起説は「此あれば彼あり、此生ずるがゆえに彼生ず、此なければ彼なし、此滅するがゆえに彼滅す。」という基本命題で...
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塾、熟して
私が子どもの頃は珍しかった学習塾。今は当たり前のように、多くの子どもが通っています。 何のために塾に行くのだろう?当然、勉強ができるようになるため… どうして、勉強ができなきゃいけ...
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外教の実践論(釈生11/26)
「釈尊の生涯」(春秋社) 「9.さとりの内容」の後の方を読みました。 外教の実践論に対する批判が書いてあります。 前出の神意論・宿命論・偶然論は、いずれの理論も、修行をしたところでど...