みんなの投稿
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下北沢X新聞(2318)~梅ヶ丘駅に響いた「勝利の日まで...
(一) 戦時疎開も遠い話となった。ところが、この疎開という言葉は、とあるアクシデントによって復活した。3,11の原発苛酷事故である。これによって大量の放射能がばらまかれた。これ...
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下北沢X新聞(2317)~記憶から読み解く戦争史2~
(一) 戦時の記憶を意識的に欠落させている人もいる。「語りたくもない」、「思い出したくもない」という人がいることも事実だ。飢え、不衛生、いじめ、虐待、その真実はあまり語られない...
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下北沢X新聞(2316)~記憶から読み解く戦争史~
(一) あの戦争は何だったのか?。私は興味深く思ってこれを追い続けている。が、この頃思うことは、この歴史の中心は、ある意味で一つの方向で意義づけられていると思う。資料的な意味で...
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下北沢X新聞(2315)~映画監督の語る日本国憲法3~
(一) 映画人の伊丹万作が『戦争責任者の問題』という文章を、「映画春秋 創刊号」1946(昭和21)年8月に載せている。戦争後一年経ってのことだ。 一度だまされたら、二度とだまさ...
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下北沢X新聞(2314)~映画監督の語る日本国憲法2~
(一) 「アメリカも島国なんです」 ジャン・ユンカーマン監督が参加者の質問に答える形で発言した言葉だ。なるほどそうだった。世界一強大な軍隊を持った国家は耳を貸そうとしない。一衣...
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下北沢X新聞(2313)~映画監督の語る日本国憲法~
憲法を語るとき背後からころころと転がり出てくるのは文化観だ。日本の風土に設えられた武器放棄を旨とする憲法は日本列島の歴史と文化とをあぶり出す。 昨日、憲法の日、北沢タウン...
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下北沢X新聞(2312)~ルルドの庭で自由と文化を語る...
人間の時間というのは袋にパッケージされた草加煎餅のようなものだ。言ってみれば一枚一枚が人間が所有している時間である。その繋がりは仮のもので、押さえが取れるとばらばらになってしま...
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下北沢X新聞(2311)~会報第82号「北沢川文化遺産保存の会」~
………………………………………………………………………………………………………… 「北沢川文化遺産保存の会」会報 第82号 2013年5月1日...
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下北沢X新聞(2310)~ルルドの庭で自由と文化を語る~
自由と批評というのは切っても切れないものだ。が、昨今、批評性が遠ざけられ、言論の不自由さが増しているように感じられる。 批評というのは筋道を立てて意見を述べることである。右...
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下北沢X新聞(2309)~陸軍長野飛行場跡を求めて~
(一) 吾々は日々一定の刺激に反応しそれに相当する一定の動作を繰り返す。同じことの繰り返しをしていると神経が緩んでくる。そんなときに異物が舞い込んでくるとどうなるか。 「長野...
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下北沢X新聞(2308)~嗚呼、東横線渋谷駅~
(一) 長野松本に取材に出かけた。帰る段になってどこのターミナルで降りようかと思った。こんなこと今まで考えたこともなかった。いつもなら何も考えることなく、渋谷で降りて、東横線に...
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下北沢X新聞(2307)~文学と汽車と墓地3~
(一) 昨日、天気が悪く中央本線からの眺望はよくなかった。ガスがかかっていて景色が平板に見えるばかりだった。日野春、長坂あたりでは車輪の響きがくぐもって聞こえた。こととっと、ぐ...
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下北沢X新聞(2306)~文学と汽車と墓地2~
(一) 日々のどきどき感をどう持つのか。生きていく私たちの課題である。子規庵一帯は鶯谷のラブホテル街だ。そこの一つからひょいと中年のアベックがでてきて歩いて行く、こういう子光景...
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下北沢X新聞(2305)~文学と汽車と墓地~
(一) 我等は訳の分からない旅を続けている。気づいてみると回数は重なり重なってもう「都市物語を歩く会」は今回で83回目を数える。定番の歩きを基準としているが、番外歩きを加えると...
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下北沢X新聞(2304)~小田急廃線跡の踏切をさすらう5...
(一) 時間は、刻一刻と過ぎていく。その土地に存在したもの、その土地で起こったことは歴史の闇に呑み込まれて全てが消えてしまう。歴史を覚えている樹木や石碑は心して残していくべきだ...
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下北沢X新聞(2303)~小田急廃線跡の踏切をさすらう4...
(一) 街に誇れるものがあるというのは大事だ。俺達の街は何も変わらないというところが誇りなんだ。古い街の老人が言っていたことに大きな衝撃を受けた。私たちは、すべてが壊され変わっ...
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下北沢X新聞(2302)~小田急廃線跡の踏切をさすらう3...
(一) 地下化した小田急地表線、この線沿いに戦争の歴史が幾つも眠っている。ところが、負けた戦争は日の目にさらされない。これもどんどん消えて行きつつある。 先だってまだ踏切が生...
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下北沢X新聞(2301)~小田急廃線跡の踏切をさすらう2...
(一) 九つの踏切の中で一番に逸話が隠れ潜んでいるのは下北沢2号と3号踏切である。 歴史が目撃された場である。この2号と3号との間は築堤になっている。付近よりも高く。空がよ...
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下北沢X新聞(2300)~小田急廃線跡の踏切をさすらう~
(一) 戦中というのは踏切が生々しく生きていて、レール踏み面を絶えず電車の車輪が磨いているときだ。警護役のガードマンも必死であった。しかし、線路が廃線となると全くその緊張が無く...
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下北沢X新聞(2299)~都市時間論、渋谷・下北沢・雪が...
(一) 都市時間はその場所によって微妙に違ってくる。たまたま渋谷・下北沢・雪が谷と並べてみたが、なるほどこれらの土地に流れ行く秒数はコンマで違っている。 その地域それぞれに...
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下北沢X新聞(2298)~都市時間論、渋谷・下北沢・雪が...
(一) 時間には固有性がある。地域地域によって時間の流れがある。が、これも一定ではない。根幹には、時間を決定づけているものがある。音、色、そして人である。 日々荏原逍遙を続...
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下北沢X新聞(2297)~『近代繁栄節考』を考える2~
(一) 旅はその土地の固有性との出会いだ。山梨に行って常に目につくのは屏風である。塩山からは南アルプスの山稜がずっと続いている様がよく見られる。ついこの頃になってこの成り立...
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下北沢X新聞(2296)~『近代繁栄節考』を考える~
(一) 日々が旅だ。それはおもしろがる、ふしぎがる常なる意識から来ているように思う。山梨に行ったのはもう五日も前になってしまった。しかし、旅の時間も熟成するものだ。今になって思...
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下北沢X新聞(2295)~近代の流浪民、原発放浪民~
(一) 近くの深沢の遊歩道で奇妙な光景に出会った。幼い子が手に余る「エリエール」を手にしておいおいと泣いている。どうしたのだろうと見ると、一人の男がカメラで彼女を撮っている。他...
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下北沢X新聞(2294)~時間文化論:荏原&山梨~
(一) 私の旅は、因縁因果のか細い糸を辿っていく旅である。今と過去との間をゆくものだ。目にしたもの、耳にしたものを今という時間に置き換えて、想像する。そのことがいかに気持ちを充...
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下北沢X新聞(2293)~『木暮荘物語』にみる都市文化~
(一) 都市郊外論としての世田谷代田が興味深い。高圧鉄塔駒沢線をものさしとする郊外ラインがここにある。この線の下で、軍歌が創られもした。また文学詩歌が生まれもした。当地の芸術文...
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下北沢X新聞(2292)~消滅踏切、現役踏切比較論~
(一) 遮断機が下りると人は押しとどめられる。電車が通過すると棒がぱんと跳ね上がり、人はそれぞれに踏切を渡っていく。ところが、小田急地下化によって、地表にあった踏切群が一気に消...
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下北沢X新聞(2291)~会報第81号「北沢川文化遺産保存の会」
………………………………………………………………………………………………………… 「北沢川文化遺産保存の会」会報 第81号 2013年4月1日...
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下北沢X新聞(2290)~桜祭り、街談義&都市談義~
(一) 「踏切がなくなって、時間にめりはりがなくなりました。何かがすぽっと抜けたような感じがして……」と米澤邦頼さん。 「しかしね、あれは恐ろしいものだね。ついこの間まで、銀色に...
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下北沢X新聞(2289)~「ラジオ深夜便」静かで深い反響...
(一) あの戦争から68年、風化は避けられない。が、人は年老いても今もなおあのときの辛さを覚えている。電話口で話をした人は皆老齢だ。ラジオ放送を聴いて、思いを伝えたいと考えた人...
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下北沢X新聞(2288)~「ラジオ深夜便」深く静かな反響...
(一) ラジオには静かな力がある、と感じた。 私が最初にラジオに出たのは 90年8月14日だ。TBS大沢悠里ゆうゆうワイド「ゆうゆう童話大賞」に自作品「山手線のゴンスケ狸」が放...
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下北沢X新聞(2287)~東京西郊交通ネットワーク異変2...
(一) 「私は人よりも誇れることは、記憶に貯め込んできた風景です。これまでむさぼるように風景を見てきました。列車で旅をするときは窓辺にへばりついて飽きることなく風景を見てきました...
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下北沢X新聞(2286)~東京西郊鉄道ネットワーク異変~
都市はますます人工化していく。その中に住んでいると自然とは無縁になっていく。ところが、この緑の宇宙船地球号はますます荒廃しつつある。危機的な状況だ。北極の氷の急激な減少、海岸...
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下北沢X新聞(2285)~桜と踏切と学童と~
(一) 踏切の歴史を探訪していくと必ず禍々しい話に行き着く。が、暗い話の中に一つぽっと点った希望の話があれば気持ちが救われる。今回はそんな話だ。 16日の踏切ツアー、そして...
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下北沢X新聞(2284)~グッバイ、おお、神よ、踏切よ~
(一) たちまちに春になって桜も満開になり、そして、そんな日に、踏切も散っていった。 あれほど憎んでいたのに、これまたどうしたことか?、電車が通り過ぎて、遮断棒がはねあがっ...
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下北沢X新聞(2283)~近代踏切文化史探訪最終章3~
(一) 東北沢2号、3号、4号の間の急坂、鉄道用語で言えば、25パーミルは景色の深みだった。岸田劉生「切通之坂」の構図に似ている。彼の弟子高須光治が描いた「下北沢風景」は、ここ...
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下北沢X新聞(2282)~近代踏切文化史探訪最終章2~
(一) 踏切ツアーの出発地点駅は東北沢駅だ。かつてこの駅の線配置は独特だった。 各停用の相対式ホーム2面の間に2線の急行通過線があった。昭和2年(1927)小田急開業時からあった...
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下北沢X新聞(2281)~近代踏切文化史探訪最終章~
(一) 踏切とは何か、機械と人間の衝突を避けるためにつくられた装置である。機械を優先して通して、その後に人が渡る。習慣の形成である。踏切は人が立ち止まって待つところだ。踏切風景...
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下北沢X新聞(2280)~渋谷駅地下化狂想曲~
(一) 「俺達の住んでいる街は、変わることがないんだよ。それが俺達の誇りだ」 世界ふれあい街歩きの中で都市に住む老人が言っていたことに、ショックを受けた。常日頃の認識では、街は...
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下北沢X新聞(2279)~踏切展望はロマンスカーから6~
(一) 昨日、踏切を渡ろうとした人達は、これを激しく憎んだ。踏切除去工事の終了を願ったに違いない。春の嵐が、小田急線のダイヤを乱した。除去される踏切群は、どこもここも、最後の抵...
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下北沢X新聞(2278)~踏切展望はロマンスカーから5~
(一) 四月十日(水)天気晴 今日は待ちに待った發表の日である。皆よていよりはやく来た。下北澤の信号を見て皆喜んだ。 『青信号だ』青信号といふとどうもうかりさうな気が自然と...
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下北沢X新聞(2277)~原発事故、あれから二年2~
(一) 3、11の大地震によって原発はシビアアクシデントを起こし、大量の放射性物質をまき散らした。やっかいなのは人体に危害を与えるこの物質が目に見えないことだ。 「大丈夫、大丈...
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下北沢X新聞(2276)~原発事故、あれから二年~
(一) 3、11がまた巡ってくる、震災から二年、それは原発事故から二年目でもある。忘れてはならないが忘れつつある。が、この原発問題、どう生きるか、どう死ぬかということを提起して...
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下北沢X新聞(2275)~踏切展望はロマンスカーから4~
(一) 昭和19年8月12日夜10時過ぎ、小田急下北沢駅を多くの子どもを乗せた電車が発った。代沢国民学校の疎開学童である。 下北沢駅構内は狭い。見送りにきた父母は中には入れ...
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下北沢X新聞(2273)~踏切展望はロマンスカーから2~
(一) 鉄道が敷設される前に「小田原急行鉄道株式会社企業目論見書」が出されている。この冒頭では小田原線の敷設には堅実な採算性が見込めると説く。株式募集の目論見書だけに、売りで...
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下北沢X新聞(2271)~踏切展望はロマンスカーから~
(一) さようなら踏切、一目見ておきたい踏切、下北沢を中心とする踏切群が3月23日に、地下化によって一気に消えてしまう。愛着の深いこれを車上から見ておきたい。それで思い立ったの...
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下北沢X新聞(2270)~会報第80号「北沢川文化遺産保存の会」~
………………………………………………………………………………………………………… 「北沢川文化遺産保存の会」会報 第80号 WEB版 2013年...
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下北沢X新聞(2269)~バーレスQ「シモキタ駅前伝説...
(一) 文学とは何か、さすらいである。あっちからこっち行き、またこっちからあっちへ行く。そういう場として下北沢鉄道交点というのはあった。偶然的に無頼派も当地へ来ては暴れている。...
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下北沢X新聞(2268)~バーレスQ「シモキタ駅前伝説...
(一) よじれたXには言葉が吹きだまってくる。それも異質な言葉だ。文士や芸術家など、徒党を組んできていないだけに一方に偏しない。新感覚派、四季派、プロレタリア、そして、無頼派な...
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下北沢X新聞(2267)~バーレスQ「シモキタ駅前伝説」...
(一) 昨日、北沢タウンホールで行われた劇を観た。言葉がふきだまる街という新しい設定での実験劇だった、自身の感想だ。 行きも帰りも、間もなく地下化する下北沢、そして東急渋谷...
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下北沢X新聞(2266)~渋谷高架橋C曲線最終楽章5~
(一) 明治期に起こった私鉄鉄道ブームには凄まじいものがあった。熱に浮かされた、言い換えれば、金に踊ったともいえる。『東京急行電鉄50年史』は、「私鉄出願のため、陸地測量部発行...
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下北沢X新聞(2265)~私鉄踏切に関する考察~
(一) sakurajousuiconfidentialの岡本克行さんからメールをいただいた。 このところ武蔵野圏に属する地域では鉄道の地下化を中心とした交通網の大変革が起こっている。そういう変化...
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下北沢X新聞(2264)~渋谷高架橋C曲線最終楽章4~
(一) 渋谷高架橋C曲線は私鉄の宿命だった。強引に曲がって国鉄ターミナルに乗り入れる。その象徴がこの急カーブに現れている。ここでは大きな音がした。クキュン、クキュン、ガウ、ガウ...
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下北沢X新聞(2263)~渋谷高架橋C曲線最終楽章3~
便利になればなるほど、一人一人の存在は希薄化する。鉄道が地下化して、運ばれる荷、人間は便利になるが、人間そのものは荷物と化す。漱石は、『草枕』の汽車論の中で、「人は汽車へ乗ると...
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下北沢X新聞(2262)~踏切惜別哀惜劇「バーレスQ」~
(一) 「クワン、クワン、クワン」 昨日、夕刻、踏切警報器から思索の知恵を授かった。 下北沢スーパーオオゼキ前、東北沢6号踏切の警報器は鳴っていた。「何を食わないと言っている...
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下北沢X新聞(2261)~渋谷高架橋C曲線最終楽章2~
(一) 「えっ、ここを走っている電車がすっかり無くなってしまうんですか?」 歩く会の冒頭場面で、参加者の一人が気づいた。そしてもう一人、渋谷高架橋の曲線部を観察しているときに...
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下北沢X新聞(2260)~渋谷高架橋C曲線最終楽章~
(一) 『東京急行電鉄50年史』には心底驚いた。 自身のイメージにあったのは、『小田急五十年史』であり、『京王電鉄50年史』である。こちらには何度も接していた。よって、これと...
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下北沢X新聞(2259)~北沢川沿いの文学痕跡を歩く3~
代沢橋欄干は歌舞伎花道 (一) 人が減って行く時代だ。少人数ではなく大人数だとどういうことが起こるか。ふと気づくと、私は何やら演じ手になったように思う。 面白い話があると...
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下北沢X新聞(2258)~北沢川沿いの文学痕跡を歩く2~
(一) 「参加された方々は心年齢が若いですね」 私は、フォーラム代表の佐伯京子さんに言った。 「測定データーでも若いのですよ」 歩きは身体を活性化し、脳の働きをよくする。参加...
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下北沢X新聞(2257)~北沢川沿いの文学痕跡を歩く~
(一) 「今日は、地形の物語を旅します。実は、私達はいまかつての武蔵野のまっただ中にいます。それは歴史を辿れば、分かります。この一帯が開けたのは、小田急の開通が大きいですね。こ...
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下北沢X新聞(2256)~除却踏切にも五分の魂2~
(一) 「踏切がなくなっても最初のうちは車は一時停止しますね。ところがしばらく経つともう踏切のあったことなんかすっかり忘れて、突っ切っていきますよ」 東急目黒線の踏切が無くなっ...
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下北沢X新聞(2255)~除却踏切にも五分の魂~
(一) 踏切は人がものを思う場である。文学が生まれ出る空間でもあった。俳人増田豊子が詠んだのは次の一句だ。 待つてゐる開かず踏切枯蟷螂 遮断機が下りて踏切で待た...
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下北沢X新聞(2254)~暴力、教育、文化~
(一) 電車内教育というのがかつてはあった。例えば、戦前の帝都線の例である。宮脇俊三は小学生のときこの線を使って池之上駅から渋谷まで通っていた。そのときのことをつぎのように記し...
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下北沢X新聞(2253)~渋谷・下北沢、街が変わる3~
(一) 「広い宇宙のなかで、今現在、地球以外の天体では生命は確認されていません。」ということはよく知られていることだ。このことは、太陽と地球との距離に関係する。太陽系の惑星の中...
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下北沢X新聞(2252)~渋谷・下北沢、街が変わる2~
都市構造を作り替えたり、新しくしたりする側は、それがすべてが善であり、幸福であるから為すのだという。だから踏切は除去するといい、急曲線は撤去するという。 障害物をすべて取...
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下北沢X新聞(2251)~渋谷・下北沢、街が変わる~
(一) めまぐるしく、あわただしい。時代は超スピードで変化していく。人は恐くないのだろうか?、平気なのだろうか?。 この間、東急線に乗ったら「渋谷駅が生まれ変わります」と吊...
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下北沢X新聞(2250)~第79号「北沢川文化遺産保存の会」会報~
………………………………………………………………………………………………………… 「北沢川文化遺産保存の会」会報 第79号 WEB版 2013年...
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下北沢X新聞(2249)~消滅間近:踏切群への哀歌10...
進歩や変化はこっそりと忍び寄ってくるものだ。地表から電車が消えてなくなることにほとんど人は関心を持っていない。 今日、小田急線下北沢3号(写真下)から東北沢6号(写真下)まで...
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下北沢X新聞(2248)~消滅間近:踏切群への哀歌9~
踏切は人が思念を巡らす場である。終電後のここも思惟の庭である。自己を問うところでもあった。 日野啓三はこう書いている。これは井の頭線、下北沢2号踏切のことだ。 ...
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下北沢X新聞(2247)~消滅間近:踏切群への哀歌8~
(一) 踏切とは何か。人が心を置く場でもあった。 俳人山口誓子に「踏切」をテーマとした連作がある。彼は踏切が醸し出す雰囲気に愛着を感じていた。 この町を愛せば駅の土手青む...
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下北沢X新聞(2246)~消滅間近:踏切群への哀歌7~
(一) 「下北沢に住んでいます」と言うと「いいところに」と言われることが多い。下北沢は東京の渋谷から吉祥寺に通じる京王電鉄井の頭線という私鉄電車の駅名であって、地名ではない。そ...
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下北沢X新聞(2245)~消滅間近:踏切群への哀歌6~
(一) 下北沢鉄道交点は街の形状に特徴がある。鉄道クロスが中心になって街ができているからだ。異質な、鉄道の街だ、ここ場をイメージとして捉える場合もX交差の形が基本だ。 「小...
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下北沢X新聞(2244)~消滅間近:踏切群への哀歌5~
(一) 人間は、頓挫するまでよりよい便利、より速い速度を欲望するという。恐ろしい動物だ。 近代は徹底便利追求であり、断固最速主義である。これへの疑義は差し挟めないほどだ。到...
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下北沢X新聞(2243)~消滅間近:踏切群への哀歌4~
(一) 踏切には悲しい歴史が刻まれている。 こういうエピソードがある。地表線に使われているレールは記念物だ。これを輪切りにして記念品として配布するという手もあると考えた。...
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下北沢X新聞(2242)~消滅間近:踏切群への哀歌3~
(一) 古代は曲線的で、近代は直線的だ。 古道は地形との折り合いを最優先とするので大概が曲がっている。ところが鉄道はこれとは反対だ。邪魔するものを克服しようとする、ゆえに切...
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下北沢X新聞(2241)~消滅間近:踏切群への哀歌2~
(一) 踏切は特別な場だ。時間と空間とが衝突する所だ。海野十三は「恐怖について」というエッセイの中で、次のように書いている。昭和九年に記されたものだ。 私は踏切を通ること...
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下北沢X新聞(2240)~消滅間近:踏切群への哀歌~
(一) 「あれ、思い出すと、経堂駅ってすっかり寂しくなったと思うな。昔、踏切があったときにみんな踏切で立ち止まっていたけど、今はそんな人いないしな…」 ついこの間の土曜日だ。小...
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下北沢X新聞(2239)~「伊豆・小笠原孤の衝突」余波2...
(一) 地形のドラマは壮大だ。想像もできなほどの時間の中で行われている。理解を絶するものである。海洋系の「伊豆・小笠原孤の衝突」によって大陸系の日本列島の中央部が開裂けるした。...
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下北沢X新聞(2238)~「伊豆・小笠原孤の衝突」余波~
(一) 「いやね、この山道って不思議ですよね、玉砂利とか小石が落ちていたでしょう。これってね、太平洋の沖合から近づいてきた伊豆半島が日本列島にぶつかったことと関係するんですよ……...
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下北沢X新聞(2237)~急遽開催、小田急線踏切巡りツア...
(一) このところ急速に郊外電車の地下化が進んでいる。3月16日には東横線、渋谷・代官山駅間が地下化される。このことは昨年、2012年から知らされている。それで、当会主催の、「...
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下北沢X新聞(2236)~中央線地形慕情紀行2~
(一) 中央線は、私には慕わしい路線だ。高校生のときからもう何度も往復している。山岳路線の景観は何度通っても飽きることはない。 谷口梨花の増訂『汽車の窓から』にはこうある。...
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下北沢X新聞(2235)~中央線地形慕情紀行~
地形と人間、前者は果てしもなく長い時間の中で形成された、が、後者の命はそれに比すると哀れなほどに短い。 人間は瞬時瞬時を生きているに過ぎない。そうであるのに現今世界をすっかり...
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下北沢X新聞(2234)~随想的鉄道交点文学論3~
(一) 鉄道のカーブには多くの逸話が埋まっている。溜(ため)である。鉄道交点地域でいえば、小田急線下北沢駅の西側だ。下北沢2号踏切からカーブは始まり、800Rで代田へ抜けていた...
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下北沢X新聞(2233)~随想的鉄道交点文学論2~
(一) 近代時間は淀むことがない。交通機関はさらなる速さを求めてやまない。その終わりはあるかというと、ない!、乗り上げて停まるまでは続くという。恐いことに、この近代を牽引してい...
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下北沢X新聞(2232)~随想的鉄道交点文学論~
(一) 昭和十九年八月十三日未明、代沢国民学校の疎開学童を乗せた汽車は笹子トンネルを通過した。そのうちの一人が「ずいぶん長いとんねるだと思った」と記している。彼は笹子トンネルと...
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下北沢X新聞(2231)~2013年、新年雑感~
(一) 人口減、過去最大21万人…出生最少103万人 年始めに流れたニュースの見出しだ。日々の街歩きの観察の中で何となく感じていることをこの数字が明確に示している。少子高齢...
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下北沢X新聞(2230)~第78号「北沢川文化遺産保存の会」会報~
………………………………………………………………………………………………………… 「北沢川文化遺産保存の会」会報 第78号 ...
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下北沢X新聞(2229)~2012年総括、鉄道交点情報の旅~
(一) 今年一年を振り返ると濃密という語で言い表される。 何が濃密かというと情報である。圧倒されるほどの情報を前についには倒れてしまったといってよい。解読すべき情報は山積み...
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下北沢X新聞(2228)~2012年歳末雑感~
(一) 性と戦争というのはあるだろう。 「学徒出陣式の演出というのはとてもよくできています。特には女学生の存在は大きいですよ」 暮れに松本淺間温泉で小人数で忘年会をした。その...
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下北沢X新聞(2227)~鉄道交点の映画陰影2~
(一) 鉄道交点文化の根幹は言葉である。切っ先を研ぎ澄ました手合いが数多いて、現象なり、事象なりをスパッと切り込んで話してくる。そんな経験を何度もしてきた。 松林宗恵監督の...
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下北沢X新聞(2226)~鉄道交点の映画陰影~
(一) 「下北沢文士町文化地図」には映画監督旧居は入れていない。この映画も交点文化に陰影を落としている。下北沢には東宝、代田には日活の寮もあった。俳優、女優、そして監督の住まい...
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下北沢X新聞(2225)~改訂五版刊行:文士町文化地図2...
濃密と希薄、都市と田舎の人間関係の差だ。それは古代と近代との差でもある。ここには大きな落差がある。それでもそこを跨ぐ太いものがある。いわゆる伝統だ。が、これは戸坂潤に言わせれ...
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下北沢X新聞(2224)~改訂五版刊行:文士町文化地図~
(一) 文化とはよじくれであり、ねじくれである。その土地固有のにおいでもある。下北沢一帯にはそこここに沢という地形の溜があって、それぞれに異なった色あいがある。 特徴的なの...
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下北沢X新聞(2223)~淺間温泉へ:地形と文化と歴史~
(一) 「やはり山に囲まれているという点は大きいですね。隔てられているから変わらないというところはあります。だから新しもの好きというのはあります。しかし、その入ってきたものにがぶ...
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下北沢X新聞(2222)~代田半島をフィールドワークする...
(一) 「代田に名所が三つある。鶴塚に、ダイダラボッチ、花見堂、代田三大伝説です。が、鶴塚と花見堂はほとんど痕跡がありません。それで今日の代田三大伝説、ダイダラボッチに代田連絡線...
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下北沢X新聞(2221)~荏原の小さな歴史を記録する2~
機械文明がもたらす速度に人間は追いつけなくなっている。心の準備もないままに機械はおかまいしに速度を上げる。我々はおたおたしながら取り敢えずそれについていっている。が、速度上昇は...
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下北沢X新聞(2220)~荏原の小さな歴史を記録する~
(一) 自然の命は永遠、人間の命は一瞬、が、後者は我が物顔だ。あたかも前者を征服したように振る舞っている。思い上がっているように思えてならない。 人間の記憶容量は小さい。三...
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下北沢X新聞(2219)~アートタウン文化地図改訂版校了...
(一) 血に飢えるという言葉がある。猛々しいフレーズだ。が、知に飢えるとなると違う。 これだと人間の顔つきが違ってくる。色艶までよくなるから不思議だ。人は知を啓くことで活力は漲...
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下北沢X新聞(2218)~戦争になったら味噌も糞もない~
(一) 言葉は、端的に人物を言い表す。使われる言葉だけの問題ではない。話しぶりやトーンも発信者としての人間を言い表すものだ。 偶然的なことからその人とは知り合った。老いても...
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下北沢X新聞(2217)~再び鉛筆部隊のクリスマスコンサ...
(一) ひそやかな価値参集だ。鉄道交点には文学も色気も集まっていた。一番興味深い点は偶然性である。示し合わせて集まろうとはしていなかったことだ。今にして分かってみるとあの人もこ...