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第41回近現代史研究会=木宮正史『日韓関係史』
1.日韓関係=戦前 ①徳川幕府=地方分権→危機対応の柔軟性―中華秩序の外―欧米の開国圧力強いー強い抵抗力―日本の開国1853年 ②朝鮮=中央集権→危機対応の硬直性―― 中華秩序の内―欧米の開...
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上野千鶴子は〝おひとりさま〟ではなかった!
上野千鶴子は25年にわたり、歴史家の色川大吉と半同棲の生活をしていたと、3月2日号の週刊文春が報道した。 上野は戦闘的フェミニズム学者にして、「おひとりさまの教祖」とも言われ、女性...
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堀田善衛『方丈記私記』を読む(4)
鎌倉幕府の成立よって、朝廷・貴族の経済的・社会的基盤は崩壊しつつあった。 天皇・貴族らの危機意識と無力感は、彼らだけで通用する先例と故実、古典と美学という、生活自体が本歌取り化した...
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堀田善衛『方丈記私記』を読む(3)
平安末期から鎌倉初期の朝廷は、政治的に無力で政局に何らの力も発揮できなかった。 天皇・貴族は鵺のごとくぬらりくらりと危機を乗り越えていくだけだった。 徹底した便宜主義・ご都合主義で、...
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堀田善衛『方丈記私記』を読む(2)
鴨長明が生きた平安時代末期から鎌倉時代初期は、天下大乱の時代だった。 大地震・飢饉・疫病・大火・大風などが続き、餓死者・強盗・放火・殺人などが頻発した。 当時の人々にとっては「末世」...
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堀田善衛『方丈記私記』を読む(1)
堀田善衛は戦時中、20代後半の年齢だ。 1945年3月10日の東京大空襲を経験している。 空襲から1週間ほどたった3月18日、恋人を探して焼け跡を散策していたとき、恐るべき光景を目撃...
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荒川央『コロナワクチンが危険な理由 1 ・ 2』
週刊金曜日資料〈2〉 2023年2月16日 荒川央『コロナワクチンが危険な理由 1 ・ 2』 荒川央:免疫学者・分子生物学者 イタリ...
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世界の超過死亡1500万人(WHO)=史上最悪のワクチン・薬害か?
2023年1月 週刊金曜日読者会資料 世界の超過死亡1500万人(WHO)=史上最悪のワクチン・薬害か? (1)WHO、世界の超過死亡数を公表 ①WHOは㋀㏤、2020~2021年の世界の超過死亡を約1500万人とし、1...
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立民・泉代表が乃木神社参拝
立憲民主党の泉代表が、元日の初詣として乃木神社を参拝したことが物議を醸している。 以下、1月14日付中日新聞「特報」より。 乃木神社は、日露戦争時の軍神・乃木希典を祭った神社だ。 乃...
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新・「コロナワクチン 不都合なデータ」
ワクチンをうつほど自然免疫力が落ちてコロナに感染しやすくなる、あるいは病気になりやすい。 そうしたワクチンの不都合な真実が科学により明らかにされている。 『週刊新潮』が4号連続でコロ...
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NHKスペシャル 超・進化論シリーズ③微生物―見えないスーパー...
1月8日放映のNHKスペシャル「超・進化論 ③すべては微生物から始まったー微生物の見えないスーパーパワー」を見た。 地球上のあらゆるところに微生物がいる。 目に見えない微生物のスーパーパワ...
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NHKスペシャル=超進化論・特別編(1月7日)
昨年2回にわたって放映されたNHKスペシャル=超進化論「植物」「昆虫」の特別編である。 陸の王者・植物は、地球上の全生物の重量の95%を占めている。 植物は虫に葉を食われると、危険信...
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NHKスペシャル=混迷の世紀
1月1日放映のNHKスペシャル「混迷の世紀 世界は平和と秩序を取り戻せるか」をみた。 ウクライナ戦争、エネルギー、食料、安全保障、核兵器について、「世界の知の巨人が読み解く」番組と...
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NHKスペシャル=帝銀事件と松本清張
帝銀事件。 1948年1月26日、12人が毒殺された敗戦直後の日本を震撼させた事件である。 12月29日・30日と2夜連続で、NHKスペシャル「松本清張と帝銀事件」が放映された。 帝...
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新説 桶狭間の戦い
歴史秘話(15) 桶狭間の戦い (歴史面白雑学通信9) 織田信長が少数の軍勢で今川義元の大軍を破った桶狭間の戦い。 織田信長はこの戦いの勝利をきっかけに有力大名へと成長し、やがて事実上の...
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コロナワクチン 不都合なデータ 週刊新潮特集
週刊新潮が直近3号連続でコロナワクチンの特集をしているので、内容について紹介しておく。 (1)米科学誌『サイエンス』(2022年7月15日号)掲載論文で、以下の点が指摘されている。 ①...
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日本のコロナ政策の失敗 ~ポストコロナで〝世界の孤児〟となった...
中東カタールで開催されているサッカー・ワールドカップ(W杯)。 8万人を超えるスタンドの大観衆は、マスクなしで熱狂的に応援している。 カタールではW杯開幕前にコロナ対策を大幅に緩和した...
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超過死亡激増の原因は、高齢者の持病悪化か、ワクチンか?
月刊『むすぶ』2022年12号掲載。 「時代を駆ける 第361回 超過死亡激増の原因は、高齢者の持病悪化か、ワクチンか?」 今年一~八月の超過死亡数が、過去最多だった昨年の超過死亡を上回り...
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コロナ予算検証=77兆円はどう使われたか
次の文章は、月刊誌『むすぶ』11月号に、 「時代を駆ける 360回 コロナ予算検証=七七兆円はどう使われたか」 のタイトルで掲載した全文である。 二〇二〇年度からコロナ対策として巨額の...
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歴史秘話(12)室町6代将軍足利義教の鶏追放令
室町幕府6代将軍足利義教は「くじ引き将軍」として有名である。 彼は3代将軍義満の子どもとして生まれたが、長兄義持がいたため、10歳にして仏門に入れられる。 ところが、4代将軍義持の子ども...
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オールふくしま!買って応援キャンペーン
福島県の発行する、プレミアム商品券。 オールふくしま!買って応援キャンペーン たまたま、水曜日に自動車屋に行って、そこで呼んだ福島民友に、「第三次販売が11月16日から開始」...
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本の紹介 保阪正康『天皇が19人いた』を読む
敗戦直後の1945年から1950年代初頭にかけて、「われこそは天皇なり」と名のりをあげた「自称天皇」が19人もいた(表参照)。 自称天皇のなかで、もっとも有名なのは熊沢寛道天皇である。熊沢寛道...
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南北朝正閏論争 ~近代日本最初の歴史修正主義~
■南北朝問題が大スキャンダルに! 南北朝正閏(せいじゅん)論争とは、足利尊氏が擁立した北朝の天皇と、吉野に逃れた後醍醐の南朝の天皇と、どちらが正統かをめぐる論争だ。 1910年(明治44)に、...
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今谷明『室町の王権 足利義満の王権簒奪計画』を読む
歴史学者・今谷明の『室町の王権 足利義満の王権簒奪計画』は、歴史学会に衝撃をあたえた本である。 今谷はこの本で、皇位継承権・官位叙任権・祭祀権・改元等により、足利義満に「皇位簒奪」...
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NHKスペシャル=超・進化論シリーズ②昆虫・驚異の適応力
11月13日放映のNHKスペシャル=超・進化論シリーズ②「昆虫・驚異の適応力」を見た。 昆虫が地球に登場したのは、3・5億年前である。 昆虫は現在100万種いるとされているが、まだ発...
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池上彰・佐藤優 『激動 日本左翼史』を読む
第38回近現代史研究会 池上彰 佐藤優 『激動 日本左翼史』 (1)本書の新左翼運動の総括 ①日本人を総ノンポリ化した。若い人が政治に口を出すことや、政治参加を危険視するようになった...
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NHKスペシャル=超・進化論シリーズ①植物からのメッセージ
11月6日放映の「NHKスペシャル=超・進化論シリーズ①植物からのメッセージ」を興味ぶかくみた。 植物のもつ不思議。 たとえば、植物の葉を青虫が食べると、食べられている葉から全体の葉...
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統一教会とは何か=有田芳生講演会
以下、ネットで見た有田芳生講演会から興味ある部分を引用した。 山上容疑者は安倍元首相を撃った時、「韓鶴子!」と叫んでいる。 この言葉に今回の事件の背景が象徴されている。 1970年代...
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NHKスペシャル=新・幕末史②〝戊辰戦争〟
10月23日放映のNHKスペシャル=新・幕末史〝戊辰戦争〟を見た。 1868年1月に勃発した戊辰戦争は単なる内戦ではなかった。 欧米列強の覇権争いの主舞台であったことが、世界で公開さ...
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NHKスペシャル=新幕末史
10月16日放映のNHKスペシャル・新幕末史をみた。 幕末日本は列強の脅威にさらされて、世界の覇権争いの主要舞台となっていた。 最近、英国の機密文書が公開された。 それによると英国は...
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政府は統一教会を解散させるべきだ!
憲法20条の信教の自由は、政治が宗教に介入するのを禁止するが、宗教団体の政治活動は禁止していない、と解釈されている。 しかし日本の場合、専門家は「宗教法人であることが治外法権のような...
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中村敦夫が語る統一教会=統一教会は宗教団体ではない、詐欺的経済...
統一教会と政治家の関係は30年も前に指摘されていた。 政治家にとって統一教会は票をまとめてくれる神様だ。 反共だろうが勝共だろうが、そんなことはどうでもいい。 呼ばれたらどこへでも行...
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中村敦夫が語る統一教会=統一教会は宗教団体ではない、詐欺的経済...
俳優で国会議員も務めた中村敦夫が、『紙の爆弾』11月号で「統一教会「口封じ」の手法」について語っているので、紹介しておこう。 私(中村)が統一教会の取材を始めたのは1970年代である...
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続・「国葬」で菅前首相、山県有朋引用の愚挙
10月9日付中日新聞に、宇野重規・東大教授が「政治家の読書 潜む意図」として、菅前首相の山県有朋の引用について書いている。 以下の内容だ。 菅前首相が安倍元首相の弔辞で引用したという...
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「国葬」で菅前首相、山県有朋引用の愚挙
アベ「国葬」で、菅前首相が一時評判となった。 それについて、10月8日付毎日新聞に、伊藤智永記者が「菅前首相の山県有朋」を書いているので、引用しておこう。 安倍元首相の国葬は、菅前首...
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戦後の共産党と社会党、そして左翼の未来を考える(1)
近現代史研究会第37回 池上彰・佐藤優『真説 日本左翼史』の資料 ■共産党 1.生き残るためには、他党との共闘が必要だが、現状では困難だろう。 2.革命政党であり、暴力革命を否定できない...
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ファシズム前夜の日本=片山杜秀の国葬論
9月19日、東大駒場キャンパスで行われた「国葬をかんがえる」シンポジウムでの、片山杜秀・慶大教授の「国葬論」を紹介しておこう。 天皇という装置が権威を独占する国家体制において、権力...
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旧統一教会の「青春を返せ訴訟」
9月29日付毎日新聞に、旧統一教会に青春を奪われた元信者の聞き書きが掲載されている。 東海地方に住む元信者が旧統一教会を知ったのは1972年、19歳の時だった。 「もうすぐ理想の国が...
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ルーズベルトVSリンドバーグ=映像の世紀(NHK) ...
9月26日放映のNHK「映像の世紀 ルーズベルトVSリンドバーグ」をみた。 1927年、25歳のリンドバーグは飛行機で前人未到の大西洋無着陸横断を成し遂げ、一躍アメリカの英雄となり...
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9月週刊金曜日読者会
9月週刊金曜日読者会 2022年9月22日 ~旧統一教会問題、国葬、オリンピック汚職、物価高で窮地の岸田内閣~ 世論調査 〇毎日新聞9/19 国葬反対62% 賛成27% 岸田内...
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宮沢孝幸・鳥集徹『コロナワクチン失敗の本質』を読む②
どんな医薬品もきちんと安全性試験をやらなくてはいけない。 しかし、mRNAワクチンはその安全性試験すらわかっていない。 日本のコロナ死亡者は、OECD諸国の中では最低だ。 100万あ...
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民主主義に「国葬」はいらない
次の文章は、月刊誌『むすぶ』9月号に、 新358回 時代を駆ける 民主主義に「国葬」はいらない のタイトルで掲載した全文である。 疑惑あった人が国葬そんな国 利用され迷惑している「民主...
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旧統一教会と「信教の自由」
憲法20条「信教の自由」は次のように規定している。 「信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。 いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。 ②何...
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続・地球温暖化による「気候危機説」は本当か?
(前回の続き) IPCCは全球気候モデル(GCM)という気候変化を表す数理モデルを使って21世紀の気候変動予測を行ってきた。 しかし、過去30年間の気候変動予測は大きく外れた。 IPCC...
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地球温暖化による「気候危機説」は本当か?
次の文章は、月刊『むすぶ』2022年8月号に 「時代を駆ける 第357回 地球温暖化(10) 地球温暖化による「気候危機説」は本当か?」 として掲載した前半部分である。 「2050年までに脱...
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鎌倉幕府=承久の乱(1221年)
〈『歴史おもしろ雑学通信5』掲載〉 ■マルチ人間後鳥羽上皇 後鳥羽上皇は多芸多才のマルチ人間だった。 後鳥羽は藤原定家に命じて『新古今歌集』を編纂した。 「世を治め民を和らぐ道とせよ」...
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鎌倉幕府=源氏将軍断絶
源氏将軍断絶(『歴史おもしろ雑学通信5』掲載) ■2代将軍源頼家(1199~1203) 日本史上本格的な武家政権である鎌倉幕府は、初代頼朝から幕府滅亡時の守邦親王ま で9人の征夷大将軍がいた。 室町...
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国葬の歴史 ~民主主義に「国葬」はいらない~
国葬の歴史 ~民主主義に「国葬」はいらない~ 9月27日、安倍元首相の国葬が行われるという。 疑惑あった人が国葬そんな国 利用され迷惑している「民主主義」 死し...
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歴史秘話(9) 強き女性たちー北条政子
歴史秘話(9)強き女性たちー北条政子 ■政子の「夢買い」 日本には古くから「夢買い」という風習があった。 他人が見た縁起の良い夢を買い取ることで福を転じさせたり、縁起の悪い夢を見た人から...
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歴史秘話(11) 濃姫伝説
織田信長に嫁いだ斎藤道三の娘・濃姫の伝説。 美濃国の戦国大名、斎藤道三は、これから隣国の織田信長のもとに政略結婚で嫁ごうという愛娘、濃姫を居室に呼び寄せ、静かな声でこう言った。 「こ...
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安倍元首相銃殺事件とメディア報道の問題
9月8日、安倍元首相が銃殺された。 安倍元首相の銃撃事件について、メディアの報道には問題点が多かった。 第1に、銃撃事件が起きた翌7月9日の報道で、大手メディアは、警察が旧統一教会と...
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学徒出陣の真実=NHKスペシャル
8月8日放映のNHKスペシャル「学徒出陣」を見た。 大学に残された史料、および100人以上の元学徒兵へのインタビューによる番組で、見ごたえがあった。 1930年代までは、社会全体に学...
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第35回近現代史研究会
第35回近現代史研究会 成田龍一他編『世界史の考え方』(岩波新書) 〈第4章 20世紀と2つの世界大戦〉 1.丸山真男『日本の思想』 (1)近代日本と天皇制 ①「天皇制は思考停止装置...
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宮間純一『国葬の成立 明治国家と「功臣」の死』を読む
国葬とは国家の儀式として国費で行われる葬儀のことである。 戦前の国葬令は1926年に制定されたが、対象者は①天皇・皇族、②国家の功臣であった。 ②の国葬は天皇から「賜る」=「恩賜」で...
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民主主義国家に「国葬」は必要ない
7月31日付毎日新聞に、宇野重樹・東大教授が「民主主義国家の国葬」という文章を書いているので紹介しておこう。 安倍元首相の国葬の是非について議論がつづいている。 その理由のひとつ、根...
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鶴見済『人間関係を半分降りる 気楽なつながりの作り方』を読む
著者は高校生のころから「対人恐怖症=社交性不安障害」になり、2度ほど自殺未遂をくり返したという。 心理学者のアドラーは「人間関係の悩みはすべて対人関係の悩み」といったが、著者も長く人...
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池上彰・佐藤優『漂流 日本左翼史』を読む
池上・佐藤の『日本左翼史』シリーズ3巻目。1972~2022年の左翼史の総括である。 1970年代前半までに、暴力・殺人・テロを引き起こしてきた新左翼は消滅する。 かわって1970年...
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安倍3代と統一教会
『週刊新潮』7月28日号が、統一教会の特集をしているので、紹介しておこう。 統一教会の教祖・文鮮明が1968年に勝共連合を設立した際、その設立二尽力したのが岸信介だった。 文鮮明は、...
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7月週刊金曜日読者会資料 安倍元首相銃撃事件を考える
7月週刊金曜日読者会資料 安倍元首相銃撃事件を考える 1.事件直後の「特定宗教団体」報道 ①メディアは、警察が統一教会と発表しているのに、選挙に影響があるとして...
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安部元首相と統一教会の関係=政治家とカルトの深い闇
2021年9月、安倍元首相は世界平和統一家庭連合=旧統一教会の友好団体である天宙平和連合の大規模集会に、前総理大臣としてビデオメッセージを送っている。 以下の内容だ。 「世界各地の紛...
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週刊文春=安倍元首相銃撃事件の背景に迫るナイスな特集
本日7月14日発売の週刊文春(7月21日号)に、 「安部元首相暗殺」「伯父が告白150分」「 山上徹也 父の自殺と母の統一教会1億円」 を読んだ。 山上徹也容疑者の伯父、すなわち山上容...
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カルト犯罪宗教が引き起こした安部元首相銃撃事件
安倍元首相の銃撃事件を、「安部元首相を批判したメディアや政治家らが事件を誘発した」との見解がネットなどで広まっているという。 噴飯ものである。 事件の背景には、統一教会による社会的犯...
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安部元首相・銃撃事件=民主主義の機能不全が引き起こしたテロ
7月8日、安倍元首相が参院選の演説中、41歳の元自衛官の凶弾に倒れた。 メディアは一斉に「民主主義を破壊する蛮行」と非難した。 だがわたしは、「民主主義の機能不全が引き起こしたテロ」...
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ゼレンスキーは英雄か=毎日・伊藤智永記者
7月8日付毎日新聞に、伊藤智永記者が「記者の目」で「ゼレンスキー氏は英雄か」という文章を書いている。 このタイトルは6月4日付同新聞のタイトルと同じである。 ところが、伊藤記者の文章...
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成田龍一他編『世界史の考え方』を読む
第34回近現代史研究会 成田龍一他編『世界史の考え方』(岩波新書) 第1章 近世から近代への移行 1.大塚久雄『社会科学の方法』 ・禁欲的・合理的なビューリタニズムから経...
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曽我兄弟の敵討ち=曽我事件(1193年)のナゾ
歴史秘話(5) 曽我兄弟の敵討ち=曽我事件(1193年)のナゾ ■曽我兄弟の敵討ち 鎌倉時代(1193年)の曽我十郎と五郎の曽我兄弟による敵討ち「曽我事件」。 源頼朝主催の富士野の巻狩とい...
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ウクライナ戦争=戦争は最悪の地球環境破壊だ②
次の文章は、月刊『むすぶ』6月号に 時代を駆ける第355回 地球温暖化(8) ウクライナ戦争=戦争は最悪の地球環境破壊だ② として掲載した全文であるる ウクライナ戦争は長期化の様相を呈し...
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イケメンでかつタフな老人だった世阿弥
タフな老人だった世阿弥(1363~1433?)~72歳で流罪になっても創作に励む~ ~大塚ひかり『くそじじいとくそばばあの日本史』より~ 『風姿花伝』で有名な世阿弥。 少年のころは美少年アイドル...
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参院選挙=民主主義の未来を問う選挙
7月10日は参院選挙の日である。 6月26日付中日新聞に、宇野重規・東大教授の「民主主義の未来を問う選挙」が掲載されているので、紹介しておこう。 前回の2019年の参院選の投票率は4...
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日本の中世の始まりと特徴
日本の中世は、かつては鎌倉時代に始まるとされてきた。 最近の歴史学では院政により中世が始まるとされている。 院とは退位した天皇=上皇・法皇のことで、院政とは上皇・法皇の政治をいい、...
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選挙の投票義務化について考える
7月10日、参院選挙である。 ある有名俳優が、自身のブログで 「選挙に行かないやつは、日本から出ていけ!」 と書いたという。 選挙は義務ではない。 権利である。 それを行使するか否かは本...
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ウクライナ戦争について考える(3)
6月週刊金曜日読者会資料 ウクライナ戦争について考える(3) 2022年6月22日 1.戦争停止より、ウクライナがんばれで熱狂する世界への違和感 ①西谷修 「発端はロシアの国...
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近藤誠『「副作用死」ゼロの真実』を読む
2021年の総死亡数144万人。 超過死亡数6・8万人。 コロナ死亡数1・5万人 。 超過死亡6・8万人―コロナ死1・5万人=5・3万人。 つまり、2021年の超過死亡数は、コロナ死...
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「女打ちこわし=うわなり(後妻・妾)打ち」
歴史秘話(2) 約700年続いた「女打ちこわし=うわなり(後妻・妾)打ち」(歴史おもしろ雑学会通信3) うわなり打ちとは、「後妻打ち」「めかけ打ち」のことで、前妻が亭主の後妻に、または妻が亭...
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続・ウクライナ戦争=戦争は最悪の地球環境破壊だ!
(前回の続き) 疑問六。 ゼレンスキー大統領の国会演説は是か。 三月二四日、ゼレンスキー大統領が日本の国会で演説をした。 彼は「ロシア軍に対抗するわれわれの国と兵士を支援する」よう日本政...
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ウクライナ戦争=戦争は最悪の地球環境破壊だ!
次の文章は、月刊誌『むすぶ』5月号に 時代を駆ける第354回 地球温暖化⑦ ウクライナ戦争=戦争は最悪の地球環境破壊だ!〈上〉 として掲載した文章の前半部である。 廃墟と化した街並み、...
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鎌倉幕府はいつ成立したのか。
鎌倉幕府はいつ成立したか。諸説ある。 ①1180年説=頼朝が関東の武士を率いて鎌倉に入った年。 ②に1183年説=頼朝が朝廷より間接的に東国の土地の支配権を認められた年。 ③1185...
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名字に「の」が入らなくなった理由
蘇我馬子・藤原道長・菅原道真・平清盛・源頼朝…みんな「の」が入る。 藤原・平・源は名字ではなく、「氏(うじ)」だからだ。 ヤマト王権は5~6世紀にかけて、「氏姓制度」を導入した。 豪族...
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遠藤誉『ウクライナ戦争における中国の対ロシア戦略』を読む
ウクライナ戦争は、「バイデンのバイデンによるバイデンのための戦争」だった可能性が高い。 本書で見ていこう。 2014年に起きたウクライナのマイダン革命は、米国が起こしたとされる。 2...
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播田安弘『日本史サイエンス(二)』で邪馬台国の新説提唱
『日本史サイエンス』で「蒙古襲来」等の歴史に挑戦した播田が、こんどは邪馬台国の謎に挑戦している。 邪馬台国はどこにあるか、現在、80以上の説があり、証明不可能な「悪魔の証明」とされ...
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佐藤優『プーチンの野望』を読む
ロシア人にとって政治は「悪」である。 選挙は、「悪い候補者」と、「うんと悪い候補者」と、「とんでもない候補者」から、「悪い候補者」を選ぶことである。 ソ連崩壊後のロシアは、「混乱の1...
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池田清彦『SDGsの大噓』を読む
2015年の国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)。 2030年までに達成すべき目標として17項目があげられている。 貧困・飢餓・ジェンダー平等・クリーンエネルギー・安...
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第33回近現代史研究会 山本昭宏『戦後民主主義』
第33回近現代史研究会 山本昭宏『戦後民主主義』(中公新書) ~未完のドラマとしての戦後民主主義(高畠通敏)~ 1.大江健三郎への共感=文化勲章辞退〈戦後民主主義者に国民的栄誉は似合わない...
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本能寺の変=明智光秀の謀反の動機
明智光秀が織田信長を討った本能寺の変(1582)は、日本史の最大のミステリーといわれている。 本能寺の変の原因は大きく分けると光秀単独説と黒幕説がある。単独説は怨恨説・野望説・非道阻止説...
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ウクライナ戦争について考える(2)
5月週刊金曜日読者会資料 ウクライナ戦争について考える(2) 1.小西誠の「無防備都市宣言」提唱(『週刊金曜日』4月29日・5月4日合併号)) ①ウクライナ戦争で...
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小西誠、ウクライナ戦争で「無防備都市宣言」提唱
かつて反戦自衛官だった小西誠は、ウクライナ戦争で一般市民が殺されないために「無防備都市宣言」を提唱している(『週刊金曜日』4月29日・5月4日合併号)。 彼は次のように提案している。 ウク...
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第1回歴史おもしろ雑学会・雑感
4月18日(月)、第1回の歴史おもしろ雑学会が開催されました。 参加者は18人(女性7人、男性11人)。 Yさんから、戦時中の思い出や、中学1年生ながら名古屋市の市電を運転していた報告がありました...
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新・秀頼は秀吉の実子ではない!
■秀吉は子種がなかった 秀吉は指が6本あった。 右手の親指と人差し指の間に1本生えていて、信長から「六つ目」とよばれていた。 秀吉は若いころ、針売りの行商をしながら大道芸で猿を演じて暮...
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ウクライナ内戦の映画「ドンバス」=伊藤智永・毎日記者「時の在り...
5月7日付毎日新聞・伊藤智永記者「時の在りか」より。 ウクライナ東部のドンバス地方で近年何が起きていたか。 5月下旬から全国公開の映画「ドンバス」の試写を見た。 敵対勢力からの攻撃を...
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第32回近現代史研究会 『戦後50年その時日本は第5巻 石油ショッ...
1.1ドル原油=資本主義の収奪 ①第2次大戦後の1950~1960年代は先進資本主義諸国の黄金時代=日本の高度経済成長の時代 ②第2次大戦後の資本主義の繁栄は、石油エネルギーに代表される第3世界の資...
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連合の自民党接近と、自民党の改憲狙いの連合接近
連合が自民党へとすり寄り、自民党も改憲狙いで連合に接近している。 以下、5月4日付毎日新聞より。 3月13日の自民党大会。 「連合並びに友好的な労働組合との政策懇談会を積極的に進める...
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憲法記念日に各新聞の社説を読む
日本国憲法施行から75年をむかえた。 各新聞の社説を読み比べてみた。 読売新聞。 「憲法改正の最大の焦点は、国の安全保障を担う自衛隊をどう位置づけるかだ」 「読売新聞社の世論調査では、...
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ジェノサイド条約未批准の日本とロシア軍のジェノサイド
ロシア軍によるウクライナ国民の大量虐殺に対して、国際社会では「ジェノサイド」だとの非難の声が上がる。 4月30日付毎日新聞が、「露「大量虐殺」認定難しく」という記事を掲載しているの...
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ロシアのウクライナ原発攻撃=原発は即刻廃止せよ!(2)
その一方で自民党内では有事に備えて、「核シェアリング論」や「九条改憲論」といった声が勢いづいているが、国民の生命を危険にさらす言語道断の暴論である。 戦争は「絶対悪」だというのが憲...
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ロシアのウクライナ原発攻撃=原発は即刻廃止せよ!(1)
月刊『むすぶ』2022年4月号掲載 「時代を駆ける 第353回 地球温暖化⑹ ロシアのウクライナ原発攻撃=原発は即刻廃止せよ!」 ロシアによるウクライナ侵略戦争で、原発が戦争の標的とされ...
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ウクライナ戦争報道への違和感(2)
週刊金曜日4読者者会資料 続・ウクライナ戦争について考える (8)ロシアへの経済制裁の効果はない(東大作『世界』5月号) ・ロシアへの経済制裁48カ国。世界人口で14%、GDPで58%。 人口規模でも...
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ウクライナ戦争報道への違和感(1)
2022.4.週金読者会資料 【ウクライナ戦争について考える(1)】 2022年4月20日 舘崎 正二 (1)ウクライナ戦争はNATOとロシアの戦争の〈ヨーロッパ戦争〉 ・トッドは第3次世界大戦と...
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NHK映像の世紀=アインシュタイン 科学者の罪と勇気
4月11日放映の「NHK映像の世紀 アインシュタイン 科学者の罪と勇気」をみた。 1905年、アインシュタインは「光量子仮説「相対性理論」「ブラウン運動の数式」を発表して、「奇跡の...
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日本の戦後補償とは何だったのは
第31回 近現代史資料 ■日本の戦後補償とは何だったのは ①日本の賠償は、冷戦の激化により、日本を「反共の工場」として再建する米国の政策により大きく軽減された ②日本の賠償は、「反共...
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東南アジア諸国に対する戦後賠償の諸問題=第31回近現代史研究会
第31回近現代史研究会 『戦後50年 その時日本は 第6巻 アジア゛が見つめた奇跡の大国』 (1)米国の敗戦直後の対日賠償方針 ①日本が2度と他国を侵略できないように、日本の国力をアジア諸国...