みんなの投稿
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下北沢X物語(4262)―大空詩人永井叔:放浪の足跡―
(一)大空詩人、数多くの人々の記憶に残っている。至る所で彼独特の風貌、そしてパフォーマンスが見られた。マンドリンを奏でながら歌う、つい乗せられて一緒に歌った。子どもたちには大きな...
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下北沢X物語(4261)―放浪三茶太子堂 3―
(一)人の記憶も風化する、歳を重ねて人は老化しやがてはこの世から消えて行く。町のあの人、この人のことも時代の経過とともに消え去っていく。十五年前から近隣をさすらい人のように訪れて...
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下北沢X物語(4260)―放浪三茶太子堂 2―
(一)三軒茶屋文学と下北沢文学、この比較論が面白い。この両者を区切るのが一本の丘陵である、世田谷城続きの舌状台地だ。南が太子堂で北が名の通り北沢だ。地図でみても違いがはっきり分か...
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下北沢X物語(4259)―放浪三茶太子堂―
(一)三茶には歩いてよく行く、この間、会報を届けるのに家から歩いた。三茶を通る。路地から路地へ抜けていくときに「三茶はさすらいの町だ」と思った。街道の交差と分岐、庶民的な町の匂い...
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下北沢X物語(4258)―ヤブガラシと艦砲射撃―
(一)日々散歩する、遊歩道を行くときはいつも植え込みに注意を向ける。一日でも怠ると茶色い蔓が知らんぷりして顔を覗かせている。それを見つけ次第引き抜く、ヤブガラシである。前は遠慮し...
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下北沢X物語(4257)―世田谷代田2号踏切と故金子善...
(一)会員の一人の訃報を聞いた。彼の名は、金子善高さんだ。この5月12日に享年83歳で亡くなられた。人は小さな歴史を残して死ぬ、が、多くは忘れられていく、せめてもの供養に思い出を...
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下北沢X物語(4256)―会報第179号:北沢川文化遺...
………………………………………………………………………………………………………… 「北沢川文化遺産保存の会」会報 第179号 2021年6月1日発行(毎...
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下北沢X物語(4255)―近代が眠る隣町深沢 2―
(一)深沢の近代は、交通路が縦から横に移ったことだろう。明治の昔、一帯は縦の道が発達していた。品川道だ、深沢は幕府直轄地だ、品川宿などで人手が必要になると賦役を課せられた。「品川...
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下北沢X物語(4254)―近代が眠る隣り町深沢―
(一)隣町は世田谷区深沢だ、荏原逍遙では通らない日はない、緑が多く静かだ。特徴を言えば典型的な都鄙境だ、言えば独歩『武蔵野』の面影残存地域である、「大都会の生活の名残と田舎の生活...
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下北沢X物語(4253)―小さな記録から戦史を拾う―
(一)長年、戦争の綾を紐解いてきた。埋もれた事実を記録類から見つけ出していく。例えばこういう事例だ、昭和二十年五月二十一日夜とされた立川裕子さんの手紙がある。「生活をともにした特...
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下北沢X物語(4252)―散歩、そして創作―
(一)テレビよりもYouTubeをよく観る。天変地異や事件、事故、際限なくある。が、いい作品もある。村人総出で橋造りに精を出すというものだ、橋と言っても竹の橋だ、伐ったり割ったり編んだり...
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下北沢X物語(4251)―散歩文学論―
(一)作家はペンを、画家は絵筆を走らせる。すると前者は言霊に冒される、後者は絵霊に取り憑かれる。文学創作は苦しく、絵画描出は楽しい。絵筆とペン、この創作道具によって大きな違いがあ...
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下北沢X物語(4250)―巨人論を粉砕するYouTube―
(一)ダイダラボッチ論の突破口は「巨人来往の衝」だ、なんとまあ驚いたことだ、この東京の空をかつて巨人が行ったり来たりしていたのだ!民族学者柳田国男は『ダイダラ坊の足跡』の初っぱな...
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下北沢X物語(4249)―旧来世界観を侵食するYouTube...
(一)YouTubeにはあらゆるジャンルがある。一つを選択するとつぎつぎに同ジャンルの動画が連続的に出てくる。人の見欲をとことん満たしてくれる。放っておくと際限なく映像が流れていく。人間...
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下北沢X物語(4248)―YouTube&世界観革命―
(一)YouTubeは従来感性を粉砕する。世の無常は「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」と形容されるが、YouTube的無常は悠長ではない。行く川は一気に溢れて何千人も何千軒も...
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下北沢X物語(4247)―散歩こそ我が命 3―
(一)人間は動物だ、基本的には「動く」ことが必要だ。これによって人間が人間として保たれる。動く動作で大事なことは二点だ、まず体を動かすこと、つぎに頭を動かすことだ。体を動かせば血...
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下北沢X物語(4246)―散歩こそ我が命 2―
(一)毎日武蔵野の風情を宿した荏原を歩く。自然豊かなかつての様相は今はない。が、趣や風情は残っている。一つは緑、一つは空気感、もう一つは時間である。この最後は遅滞時間である。都心...
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下北沢X物語(4245)―散歩こそ我が命―
(一)歩くことが楽しみだ、365日、歩かない日はない。今は新緑の季節だ。緑輝く季節だ、歩くには最高だ。散歩は意志が選ぶのではなく、足が選ぶ。このところの傾向は城跡へと足は私を連れ...
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下北沢X物語(4244)―国は我々をどこに導いていくの...
(一)居住地の八雲体育館でワクチン接種を行った。真っ先に感じたことは接種業務は容易ではないということだ。行けば簡単に済ませられると思ったらそうではない。受付、問診確認:待機、医師...
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下北沢X物語(4243)―特攻隊長と台湾老練操縦士 3...
(一)台湾からの特攻出撃、上位三飛行場は、宜蘭37名、八塊32名、台中31名である。宜蘭や台中は昭和11年(1935)に開場している。一方八塊飛行場は昭和19年(1944)年年明けから建設が...
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下北沢X物語(4242)―特攻隊長と台湾老練操縦士 2...
(一)戦争の記録を掘り起こしている。とくに外地であった台湾での特攻隊のことはあまり触れられることがない。日本からすれば辺境だ、補給物資も充分ではない。しかし、何とか助けようと部品...
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下北沢X物語(4241)―特攻隊長と台湾老練操縦士―
(一)このブログ当初の名は「浮遊的物語世界的日記」だ。ネット空間を夢のようにさ迷い歩くという意味だ。開設は2004年08月、以来17年、電脳世界に数限りない言葉をばらまいてきた。たまた...
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下北沢X物語(4240)―老刑事が語る人間模様 下―
(一)人間は自分が自分であるという面相を顔にはり付け、言葉というものを精神に蓄積して生きている動物である。面相や言葉は本人が生きてきたことを証明するものである。しかし人間は自身の...
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下北沢X物語(4239)―老刑事が語る人間模様 中―
(一)テレビや映画では刑事は派手な立ち回りを見せる。が、内実は机仕事が多い。容疑者から聞き取りをし調書を作る、さらには報告書を作る、「書くこと、まとめることが仕事でした」とX氏は言...
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下北沢X物語(4238)―老刑事が語る人間模様 上―
(一)人間は面白い!一昨日、町中で道を尋ねたことがきっかけでX氏を知ることとなった。仕事一筋に生きてきた苦労人だ。聞いた話をダイレクトに書くことにはためらったほどだ。思ったのは物語...
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下北沢X物語(4237)― LINEとワクチン&特攻史―
(一)30日一日はLINEデーであった。私はこれを使っていない。人に頼んで一つはワクチンの予約、もう一つは歴史事実の確認を行ってもらった。人任せゆえに心配されたが予約も取れ、また歴史確...
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下北沢X物語(4236)―会報第178号:北沢川文化遺...
………………………………………………………………………………………………………… 「北沢川文化遺産保存の会」会報 第178号 2021年5月1日発行(毎...
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下北沢X物語(4235)― 一特攻隊長の遺詠(下)―
(一)武揚隊隊員が思いを書き残していた和綴じ帳には謎が多い。浅間温泉富貴の湯の彼らの滞在は四十日にも及ぶ。この間に高山宝子さんを中心とする女子学生が慰問に訪れた。これは何時のこと...
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下北沢X物語(4234)― 一特攻隊長の遺詠(上)―
(一)知覧特攻平和会館から「三十一音の遺書」という企画展の案内を戴いた。特攻出撃に当たっての思いを三十一文字に託して特攻隊員が詠んでいる。このうち一首は私には思い出深いものだ。9...
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下北沢X物語(4233)― 落合文士村と下北沢文士町―
(一)町と村との比較文学論が面白い。根幹は文化である。差はにおいに現れる。村では人のにおいがする、こちらは党派的でその人臭を嗅ぎつけて人が集まった。一方、町では鉄粉がにおった。線...
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下北沢X物語(4232)― 地形と文学:落合文士村を歩...
(一)四ヶ月ぶりに皆とやっと出会えた、落合文士村を歩く、案内者は松山信洋さんである。当地はプロレタリア文学者の牙城だ。このジャンルそのものが弾圧の対象ともなる。隠密裡に暮らしたと...
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下北沢X物語(4231)― 支流に文化を求めて17年 ...
(一)長年、文化探訪を続ける中で私にとって忘れがたいことがあります。それは創建年代も分からないほどに古い神社に関わることです。初代天皇の神武天皇を主祭神として祀る宮崎神宮のことで...
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下北沢X物語(4230)― 支流に文化を求めて17年 ...
(一)今日は いつもとは違う試みをしてみようと思います。ディクテーションで。 つまり、自分が話す話をAIが機械で読み取りこれを文字化していくものです。どうせやるのなら とっておきのお話...
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下北沢X物語(4229)― 支流に文化を求めて17年 ...
(一)満州国皇宮に関わる逸話では「下北沢文士町文化地図」にもある。下北沢静仙閣というアパートがあった。北沢1丁目1113番地に満州国皇帝溥儀の弟、愛新覚羅溥傑が下宿していた。彼は...
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下北沢X物語(4228)― 支流に文化を求めて17年 ...
(一)野沢有さんから「本流は資料も多く残っているでしょうが、支流となれば少ない資料しかなく、見つける大変さが見えるようですが、見つけた時の感動は何倍にもなるのでしょうね」とのコメ...
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下北沢X物語(4227)― 支流に文化を求めて17年 ...
(一)「下北沢文士町」と命名したのは我らである。主流は文士村である、馬込文士村、田端文士村などだ。こちらは傍流全国的にも知られていない。が、昨日驚いたことがある。最新版8版「下北...
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下北沢X物語(4226)― 支流に文化を求めて17年 ...
(一)『‥‥九四郎さんが言うように、下北沢とは沢の町‥‥沢にはみんなが吹き溜まる。‥‥』は「ざわざわ下北沢」で出てくる決めぜりふだ。「下北沢とは沢の町」は言い換えれば支流の町だ、...
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下北沢X物語(4225)― 支流に文化を求めて17年―
(一)教科書にも載っている「流れ行く大根の葉の早さかな」という句がある。高浜虚子のこの句、「昭和三年十一月十日 九品仏吟行」の時の作だ、これによって川が、九品仏川であることが分か...
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下北沢X物語(4224)― 言語哲学爺婆論―
(一)散歩の楽しみは景色にある。花が咲いてきたり、木々が一斉に芽吹いたり、今、散歩にいい季節だ。この頃では犬をよく見かける。コロナ禍で家に閉じこもっていた人たちが戸外に出てくる。...
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下北沢X物語(4223)―『幻想朗読劇 代田のダイダラ...
(一)柳田国男は代田のダイダラボッチを端緒にして野沢や下馬の巨人痕跡を確かめた。そしてその見聞記の冒頭で「巨人来往の衝」と述べる。この切り込みに当方も衝撃を受けた。「北沢川文化遺...
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下北沢X物語(4222)―ダイダラボッチ広場開場余波―
(一)洗足池の側に大田区立洗足池図書館がある。散歩途中、『巨人伝説読本 代田のダイダラボッチ』をここに寄贈した。いつも図書館寄贈で思い起こす逸話がある。我らの会の発信デビューは冊...
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下北沢X物語(4221)―台湾そして民主主義―
(一)もう十数年も前から「因果の小車」に乗っている、カラカラと回る、その音を何度聞いたろうか。発端はこのブログに寄せられたコメントだ。疎開先で歌われていた歌の歌詞は知らないか?と...
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下北沢X物語(4220)―台湾産パインを買った―
(一)昨日、台湾産パインを買った。発端はニュースを見たことからだ。台湾産パインの多くを購入していた中国当局が急にこれの禁輸措置を講じた。それで3月1日から輸出が出来なくなった。理...
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下北沢X物語(4219)―ダイダラボッチと郷土教育―
(一)駅前でダイダラボッチ広場完成記念「下北沢文士町文化地図」(8版)を配った。「学校の図工でダイダラボッチの足を粘土で作ったよ」と代田小の学童が教えてくれた。「ああ、その地図学校...
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下北沢X物語(4218)―ダイダラボッチ広場で地図配り...
(一)「ダイダラボッチは妖怪ですか?」と聞かれた。「ダイダラボッチは山を作ったり、湖をこさえたとかいう伝説はあります。が、巨人伝説は古代人の想像力だったのです。この世の中がどうや...
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下北沢X物語(4217)―富士と代田と富士宮―
(一)3月30日、ダイダラボッチ広場で地図配りをした。その時に一人の女性の人生に出会った。「この代田にお嫁に来たのです、富士が見えるとは思ってもみませんでした。大きな励みになりま...
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下北沢X物語(4216)―会報第177号:北沢川文化遺...
………………………………………………………………………………………………………… 「北沢川文化遺産保存の会」会報 第177号 2021年4月1日発行(毎...
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下北沢X物語(4214)―代田ダイダラボッチ広場開場!...
(一)ダイダラボッチ広場の開式が始まると雨が音を立てて降って来た。ダイダラボッチの仕業に違いない。そんな中で駅前広場開場記念事業実行委員会 委員長の斎田 孝さんが開式を宣言した。...
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下北沢X物語(4213)―東京一極集中と鉄道乱戦時代―
(一)コロナ禍が収まらない。要因は人口の東京一極集中にある、感染の土台である密が都市に築き上げられているからだ。災害や感染には弱い。交通インフラは東京を中心に作り上げられている。...
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下北沢X物語(4212)―目蒲線の転変物語―
(一)わたしたちには過去回想力がある、が、あまりにも変化が激しいのでこの力が衰退してきている。欲望は便利さを求める。ところが便利になるとそれはたちまちに忘却してしまう。目蒲線のこ...
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下北沢X物語(4211)―目蒲線のサクセスストーリー―
(一)荏原南端を走る池上線と目蒲線は、かつてはのんびりと三両編成で走っていた。ともに歌にうたわれた。前者は「古い電車のドアのそばに/二人は黙って立っていた」と始まる。後者は、「僕...
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下北沢X物語(4210)―旧目蒲線の沿線都市の興亡―
(一)ネットの質問に、「洗足はなぜ田舎なのですか? 東京23区の住宅地であんなに廃れた駅を探すほうが難しいですよね」とあった。洗足は散歩でよく通る、そんなに田舎なのか、昨日はよく観...
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下北沢X物語(4209)―月光原の月光館はどこ?―
(一)荏原一帯街の発展と形成には鉄道が深く関わっている。昨日地震があった、この地震も町並み形成には大きな影響を与えている。碑文谷道を歩くと鉄道と地震とが町並み形成に深く影響を与え...
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下北沢X物語(4208)―月光原の月光館慕情―
(一)時代は転変する、その節目は四字で言い表される。戦前戦後、こちらは歴史トピックの基軸であった。が、輪前輪後もあると教えられた。東京五輪の前か後かという節目呼称である。このこと...
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下北沢X物語(4207)―碑文谷道は健脚祈願道―
(一)碑文谷道は品川から別れて名の通り碑文谷を目指す。この終点にあったのが円融寺である。ここの「碑文谷の黒仁王さん」は江戸時代から人々から篤い信仰を集めていた。仁王像は筋骨隆々、...
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下北沢X物語(4206)―春浮かれ出て散歩散策―
(一)桜が開花した、が、コロナ禍で例年通り花見を楽しめそうにない。それでも花が咲くと心が浮き立ってくる。かつての江戸人たちも遊山を兼ねて寺社参拝に繰り出した。道というと五街道が思...
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下北沢X物語(4205)―マルコムの創立、そして挑戦(...
(一)会社創立者の原点はロボット「鉄腕アトム」を創りたいという思いにあった。が、人間の思考回路は人を基準に考える。ロボットと言われると「機械装置によって人間に似た動作をする人形」...
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下北沢X物語(4204)―マルコムの創立、そして挑戦(...
(一)世の中、フェイクニュースに溢れている。それで猜疑心が増長してくる。本当か?が、鉄腕アトムを創りたいという原田学さんの夢や思いは、だんだんと分かってくるにつれ本当のことだった...
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下北沢X物語(4203)―マルコムの創立、そして挑戦(...
(一)マルコムは1973年9月17日(昭和48年)下北沢で創業した会社だ。以来約半世紀、コンセプトは『走り続けるアイデア』、たゆまぬ努力、苦難の歴史だがそのプロセスはドラマである。話を聞い...
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下北沢X物語(4202)―忘れられた「根」の民族学―
(一)昨日、「根通り」という石柱に出会った。根は「ねもと」「つけね」だ。呼称としては面白い。地形認識に基づいて名づけられているからだ。その道は国分寺崖線の根もと、つけ根に沿ってい...
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下北沢X物語(4201)―宮沢賢治の景色観―
(一)新聞、テレビなどのメディアは首都にあって東京的観点での報道を垂れ流している。コロナ感染者が何人出たか、速報されるのは東京の数だ。地方ではこれを毎日聞かされている。地方にいて...
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下北沢X物語(4200)―和暦西暦混在混乱日本―
(一)宮沢賢治の汽車論をまとめている。資料を当たっていて改めて彼の凄さを思う。賢治の年号表示は徹底している。全部西暦である。『兄妹像手帳』の冒頭は「西暦一千九百三十一年秋のこのす...
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下北沢X物語(4199)―三軒茶屋の分去れと歴史5―
(一)三軒茶屋は街道の要衝でもあったがかつては鉄道の結節点であった。玉電だ、渋谷からこれで下る場合、左窓の景色、「砲兵が砲車を曳いて疾走している壮快な光景は、此の玉川電車沿線に於...
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下北沢X物語(4198)―三軒茶屋の分去れと歴史4―
(一)三軒茶屋を通っている国道246、大山厚木街道は道が広い。もともとは旧道大山道である。これを拡幅して現在の幅になった。海野十三は若林に住んでいた『海野十三敗戦日記』には戦時中...
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下北沢X物語(4197)―三軒茶屋の分去れと歴史3―
(一)他者が見た三軒茶屋町観である。正岡容は『東京万華鏡』の中で三軒茶屋の辺りでの生活の印象は「大武蔵野から『現代』へ直結してしまつた感じ」だと述べる。つまりは田舎町で伝統文化が...
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下北沢X物語(4196)―三軒茶屋の分去れと歴史2―
(一)三軒茶屋は分去れと言った、が、元は一本道で世田谷通りが本道だった。この道津久井道と言う。橋本や津久井方面の物資を江戸に運んだ、それて西部の方ではこの道を江戸道と呼んでいた。...
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下北沢X物語(4195)―会報第176号:北沢川文化遺...
………………………………………………………………………………………………………… 「北沢川文化遺産保存の会」会報 第176号 2021年3月1日発行(毎...
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下北沢X物語(4194)―三軒茶屋の分去れと歴史―
(一)三軒茶屋はよく行きよく通る、馴染みの町だ。が、旧軍関係では野砲兵関係、文化人では山田風太郎、永井叔を探査しただけだ。あまりスポットを当てることはしていない。しかし、この町に...
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下北沢X物語(4193)―荏原ダイダラボッチ伝説考2―
(一)「東京市はわが日本の巨人伝説の一箇の中心地」というのはダイダラボッチ論の嚆矢ともなった『ダイダラ坊の足跡』の冒頭だ。荏原ダイダラボッチ伝説考の核心である。つまり、東京市の一...
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下北沢X物語(4192)―荏原ダイダラボッチ伝説考―
(一)コロナ禍の中で時間はメリハリなく過ぎて行く。「一期は夢よ」という言葉があった。時は一瞬にして過ぎて行く。ついこの間西嶺町で会った人に「ここら辺縄文遺跡はどこにいってもゴロゴ...
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下北沢X物語(4191)―ダイダラボッチと東工大―
(一)東工大のある大岡山は常々渉猟している、ダイダラボッチ伝説地が回りにあるからだ。摺鉢山、狢窪、洗足池だ。が、東工大構内を通るとき一人ほくそ笑む。ダイダラボッチの左足が摺鉢山、...
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下北沢X物語(4190)―ダイダラボッチと電車―
(一)昨日、大田区西嶺町の梅林で会った人と散歩談義をした。「歩くと脳が刺激される!」と語った。一昨日のことだ、巨人の右足跡の大岡山摺鉢山から、左足跡の千束狢窪へ向かった、大井町線...
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下北沢X物語(4189)―谷川磐雄とダイダラボッチ―
(一)来月末に世田谷代田駅前にダイダラボッチの足跡をかたどった広場が完成する。代田のダイダラボッチは柳田国男が『ダイダラ坊の足跡』で取り上げたことで全国的に有名になった。ダイダラ...
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下北沢X物語(4188)―失われたダイダラボッチ伝説を...
(一)目黒区、世田谷区、大田区、品川区はかつて荏原郡と呼ばれていた。西に隣接した郡が橘樹郡である。荏原には代田を初めとしてダイダラボッチ伝説地は多い。巨人伝説は土地固有のものでは...
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下北沢X物語(4187)―失われたダイダラボッチ伝説を...
(一)今春3月末に世田谷代田駅前広場が完成する。ここにはダイダラボッチの大きな足跡がかたどられている。お披露目に向けて冊子「巨人伝説読本 代田のダイダラボッチ」をまとめた。「代田...
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下北沢X物語(4186)―失われたダイダラボッチ伝説を...
(一)久しぶりに文化探訪に出かけた。鈍ったと感じたのは方向感覚だ、「あんた方向が全く違うよ」と道を聞いた人から言われた。方位勘は鋭い方だったが狂ってきた。親切に道を教えてくれた親...
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下北沢X物語(4185)―コロナ禍と風景―
(一)人間は危険を避ける本能があり見晴らしの良い場を好む。本能的なポジション取りである。眺望がよく見えて自分は他の敵から見られない場所に潜む。いわゆるアプルトンの「眺望隠場理論」...
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下北沢X物語(4184)―近代コロナ禍風景論―
(一)風景・景色は時代時代で変わってくる。突然に襲ってきたパンデミック、コロナ禍 によって社会の風景は激変、代表例は人のマスク姿だ。町には閉店の張り紙、シャッターを下ろした店、ベン...
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下北沢X物語(4183)―ゴルゴンダの森を破壊したのは...
(一)コロナ禍によって日常生活のあらゆる点で大きな変化が起こっている。顕著な例は折り込み広告が激減したことだ。週末の広告は一抱えもあった。元日などは数キロもあった。何十年と続いて...
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下北沢X物語(4182)―ゴルゴンダの森「トロッコ少年...
(一)コロナ禍に全地球が見舞われている。これによる死者は232万人達したという。人類に取っては大きな脅威だ。しかしこの原因を作り出したのは紛れもなく人間である。人間が営む文明は自...
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下北沢X物語(4181)―地球温暖化と「トロッコ少年ペ...
(一)四半世紀前に上梓した処女作に信じられないような値段がついている。理由は推測するしかない。心当たりは一つしかない。この本が熱帯雨林問題に言及していることだ。美しい森林の中で自...
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下北沢X物語(4180)―処女作についた驚きの値段―
(一)「トロッコ少年ペドロ」は処女作だ。とおに絶版となっている、ところがビックリだ、アマゾンの中古本で高額で売られている。何と一冊は29,800円である、もう一冊は56,223円...
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下北沢X物語(4179)―コロナ禍時間をどう生きるか?...
(一)時間とは何か、難しい問題だ、ただコロナ禍にあって常日頃感じている時間とは明らかに違ってきている。特徴的なのはメリハリがないことだ。時間というものはその時その時にトピックがあ...
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下北沢X物語(4178)―犬と赤ん坊の時間―
(一)散歩していると乳母車によく出会う。赤ん坊かと思っていると犬が乗っている。老齢で散歩が難しくなった犬を気晴らしにと連れ出しているらしい。つくねんと座って移り行く景色を見ている...
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下北沢X物語(4177)―コロナ禍の三茶を歩く―
(一)パンデミックという全く経験したことのない災禍に遭遇している。いつもであれば人に話を聞ける、が、マスク越しに通行人に話は聞きにくい。自身の目で観察するよりほかはない。昨日はキ...
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下北沢X物語(4176)―会報第175号:北沢川文化遺...
………………………………………………………………………………………………………… 「北沢川文化遺産保存の会」会報 第175号 2021年2月1日発行(毎...
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下北沢X物語(4175)―コロナ禍の町を歩く2―
(一)「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり」は芭蕉の時間観である。 放浪の俳人は諸国を巡り歩いた、多くの人と出会い別れた、得がたい時間だったがそれもたちまちのうちに過...
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下北沢X物語(4174)―コロナ禍の町を歩く―
(一)コロナ禍世界を席巻している今朝の新聞は感染者1億人、死者215万人と報じている。日本も例外ではなくなった。東京で、入院・療養等調整中5、353人だ。入院もホテル療養もできな...
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下北沢X物語(4173)―下北沢一番街の記憶と記録―
(一)下北沢一番街、大月菓子店の大月文子さんに多くを教わった。ネットワークの起点である。顔の広い彼女が人と人とを繋いでくれた。一番は今井兼介さんだ、映画プロジューサーの森栄晃さん...
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下北沢X物語(4172)―特攻因縁と下北沢戦後アルバム...
(一)因縁の大円環、特攻繋がりだ。かつての取材者秋元佳子さんからコンタクトがあった。彼女は東大原国民学校の疎開学童だった。武揚隊長谷川信少尉と親しく接していたことから疎開時のこと...
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下北沢X物語(4171)―特攻台湾因縁大円環―
(一)めくるめく因縁物語だ。1945年2月11日、満州新京で特攻四隊が結成された、皆、「誠」がつく、台湾に本拠を置く第八飛行師団の通称号だ、戦況は逼迫してきて翌3月には米軍は沖縄...
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下北沢X物語(4170)―長谷川信少尉の霊魂と下北沢―
(一)人生とは何か、それは景色の記憶に他ならない。昨日電話があった。「もう私も87歳になりましたよ」と彼女、取材で初めて会ったのは十年前だ、浅間温泉の秘められた歴史を紐解くことに...
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下北沢X物語(4169)―我が人生とダイダラボッチ2―
(一)ダイダラボッチという言葉には不思議な力が宿っている。「兎に角こんな名称と足跡がなかつたならば」、「さう永くはわれわれのあひだに、留まってはいなかった」(『ダイダラ坊の足跡』...
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下北沢X物語(4168)―我が人生とダイダラボッチ1―
(一)コロナ感染が収まらない、罹ったら死ぬだろうと思う。そんな中、我が人生何をしてきたかを考える。ふり返ると三つに括られる。「鉄道」、「特攻」、「ダイダラボッチ」だ。熱中するタイ...
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下北沢X物語(4167)―戦争の谷の故半藤一利氏―
(一)半藤一利氏の代表作は「日本のいちばん長い夏」だ。この本の序で大宅壮一は「日本的忠誠心」のぶつかり合いだと述べ日本中枢に「大政治家、大監督がいなかった。そのため、同様の事態に...
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下北沢X物語(4166)―池ノ上の故半藤一利氏―
(一)作家の半藤一利氏が1月12日、池ノ上の自宅で亡くなられた。90歳である。当会の協力者でもあった。2006年5月に北沢川文化遺産保存の会は「北沢川文学の小路物語」を区の助成を...
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下北沢X物語(4165)―代田ダイダラボッチの謎―
(一)ダイダラボッチとは何か?根本のところは分からない。しかし、これを解明しようと世田谷代田へ巨人の足跡を調べに巨匠が大正九年一月来たことは大きい、柳田国男だ。当然のことながら意...
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下北沢X物語(4164)―代田ダイダラボッチの春―
(一)「ダイダラボッチの春」は明るい歌だ、彼巨人は善人だ、旅人が困っていたので代田橋を架けてくれた。コロナでみんなが困っているのを見て今は出番を待っている。昨日のことだ、世田谷代...
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下北沢X物語(4163)―鉄翼栄光:国境なき特攻物語20...
(一)大統領が支持者たちにけしかけたことがきっかけで暴徒が議会に乱入し死者まで出た。米民主党のペロシ下院議長はトランプの蛮行について「錯乱した大統領ほど危険なものはない」と核のボ...
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下北沢X物語(4162)―下馬を歩きながら戦争を考える...
(一)中国語の記録を読み解いている。「舊式的飛機搭載炸彈,直接衝撞美軍戰艦,每天傍晩趁美機來襲的空隙在機場上空,駕機向下俯街,練習衝撞敵艦。飛行員多半是十七,八歳的紅顔美少年」、...