みんなの投稿
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下北沢X物語(794)~電輪巡行冷や汗3リットル(...
言葉での初めての発信は交通公社の「時刻表」からである。時刻表の最終ページのところにコラム欄があって、そこで投稿を募集していた。小さなエッセイを書いて送ったら載った。本屋に...
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下北沢X物語(793)~電輪巡行冷や汗3リットル(...
式典は終わった。つぎはパーティ会場への移動である。何百もの人が動き始める。誰一人として知っているものはいない。ところが、声をかけてきた人がいた。「課題図書と、自由図書を選んで応...
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下北沢X物語(792)~電輪巡行冷や汗3リットル(...
いつでもどこへでも自転車で行く。それをペダル巡行と称している。が、昨日は電車で出かけた。電輪巡行だ。それで最寄り駅のT駅で切符を買った。地下鉄のH駅まで340円だった。思った...
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下北沢X物語(791)~相寄る歌人の魂~
ペダルで走り続ける、ブログに書き続ける、それによって情報が集積される。これがもとになってまた幾つものドラマが生まれている。現在進行形である。 武蔵野の谷巡りの過程で建築...
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下北沢X物語(790)~「白痴」の舞台をペダルで行...
時代は変転し、刻一刻と風景は変わってゆく。風景無常である。町並は転変しすっかり変わってしまった。だから昔のことを聞き回っても分かるものではない。けれども分かろうとすること、おも...
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下北沢X物語(789)~「白痴」の舞台をペダルで行...
「白痴」は秀逸な作品である。強固な価値体系の中に安住している人間、その「虚妄」性を鋭く衝いた作品である。優れた人間批評、社会批評がなされた作品だ。この作品の場合、小説だが地域や...
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下北沢X物語(788)~「白痴」の舞台をペダルで行...
日々ペダルで文化を耕している。耕作した道を言葉にする。それが自分の楽しい作業である。 言葉は面白いものだ。興味を持った対象に当てて書き始める。すると言葉を通して、その世界がかい...
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「北沢川文化遺産保存の会」会報第8号
「北沢川文化遺産保存の会」会報 会長 長井 邦雄 会報第8号 ...
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下北沢X物語(787)~続々「映画監督の記憶技」~
記憶の森への旅は続く。近くて遙かな旅だ。人の記憶のひだに刻まれている街への訪問である。これほど面白い冒険は他にはない。 「映画の初めは、文学全盛の時代でしたね、著名な文学作品が...
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下北沢X物語(786)~続「映画監督の記憶技」~
時は移ろう、過去は古びていくばかりだ。が、記憶の隅に残っている絵は鮮明、新鮮である。すっかり忘れていた光景が何かの拍子に思い起こされる。するとたまらなく切なくなるときがある。わ...
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下北沢X物語(785)~映画監督の記憶技~
ペダルでの荏原巡行を続けている。気の向くまま、思いの向くままである。ふと思いついては北へ、そして、南へと日々旅を続けている。そこで思いがけない巡り会いがあり、発見がある。 ...
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下北沢X物語(784)~鉄塔駒沢線千鳥足紀行(11...
鉄塔は風景である。背丈が高い、等間隔で並んでいる、幾何学模様である。それらが長い間武蔵野の丘や谷間に存在した。送電線自体は大正初期からあった。 桂川は、富士山麓にある湖...
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下北沢X物語(783)~鉄塔駒沢線千鳥足紀行(10...
鉄塔線をたどって行ったら京浜急行のそばの「六郷変電所」にたどりついた。この変電所のことは資料で調べて知っていた。が、そこへたどり着くとは予想していなかった。思いがけない発見であ...
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下北沢X物語(782)~鉄塔駒沢線千鳥足紀行(9)...
言葉は時間に追いつかない。むしろ遠くなる一方だ。言葉は駒沢線鉄塔、67号あたりをうろついている。が、現実の時間では、もう67号をとっくに通り越して、駒沢線NO1,にたどり着いてい...
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下北沢X物語(781)~鉄塔駒沢線千鳥足紀行(8)...
都市東京は、刻々と変貌している、趣のある日本家屋が、しばらく見ぬ間に、重機でぶちこわされ、いい枝振りの桜の木が根こそぎ倒されている。すると近辺に、高層マンション反対、「空を奪う...
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下北沢X物語(780)~下関・広島・下北沢~
地域に密かに存在するものを探し出す。それを言葉に表して、そして、発信していく、そのことに関わって自分が居たい。自分の熱い願望である。ゆえにその発信への反応があると喜ばしい。言...
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下北沢X物語(779)~鉄塔駒沢線千鳥足紀行(7)...
「古道というのは、見た目で分かります。そこはかとなく曲がっていますよ。昔は徒歩行だったからずっと先まで見えていると嫌になるんでしょうか、古道は今の道みたいに先々は見通せませんね」 ...
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下北沢X物語(778)~鉄塔駒沢線千鳥足紀行(6)...
鉄塔線千鳥足紀行は目的地になかなかたどり着かない。けれども、それは理由のあることだ。つまり、駒沢線が従来のものさしを超えるものを持っているということである。そこで推し量られる情...
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下北沢X物語(777)~鉄塔駒沢線千鳥足紀行(5)...
「街のページの読み過ぎである」、というフレーズは気に入った。事実が間違いなくそうである。都市荏原はなんの変哲もない風景が広がっているだけだ。が、一度、小さなことを手がかりに...
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下北沢X物語(776)~鉄塔駒沢線千鳥足紀行(4)...
街のページの読み過ぎである。 情報と時間を繋ぐことが難しくなってきた。過去を追って、現実を旅していると情報が耕される。日々自転車で荏原を巡っている。ペダルは情報を耕すツール、言わ...
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下北沢X物語(775)~鉄塔駒沢線千鳥足紀行(3)...
高圧線「駒沢線」は何時頃、架設されたのだろうか。「小田急五十年史」には大正四年(一九一五)一月八日に「駒沢線架設工事完成」とあった。が、これは現在の駒沢線ではないようだ。 男...
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下北沢X物語(774)~鉄塔駒沢線千鳥足紀行(2)...
切り通しの向こうから電車が走ってきた。ネービーブルーの「みなとみらい線」からの電車である。ぐぁうという音を立てて目黒通りの陸橋を高速で走ってくる。急行はトップスピードで駈...
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下北沢X物語(773)~鉄塔駒沢線千鳥足紀行(1)...
目黒区立中央図書館を出た彼は一瞬ためらった。背中のバックに背負った本、「関東の電気事情と東京電力」がずしりと重い。借りたそれを家に置いてから出かけようと思った。が、気がはやる。50...
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下北沢X物語(772)~駒沢線分岐鉄塔「代田線NO1」...
鉄塔「駒沢線」の背丈には秘密がある。そのカギは、若林二丁目にある52号鉄塔にあった。 大原、代田と下ってきた「駒沢線」は北沢川が抉った谷を下る。そしてまたつぎの丘を上る。太子堂...
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下北沢X物語(771)~駒沢線分岐鉄塔「代田線NO1」...
生きることとは何かという問題は難解だ。が、結局は行き着くところ「こだわり」であろうと思われる。何にどうこだわって生きるかだろう。関心の向け方と言っていいのかもしれない。関心はこだ...
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下北沢X物語(770)~「来し方行方」(5)~
漕ぎ続ける、行き続ける、日々ペダル巡行をしている。ゆえに気候が肌で感じられる。暖かい、肌を突き刺す寒風が懐かしいほどだ。暖冬ゆえの異変も目にする。正月二日洗足池を通りかかったと...
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下北沢X物語(769)~来し方行方出会い道~
日々流転、ペダルを漕ぐと車輪は回る、来し方行く道、方々で人に出会う。知っている人、知らない人、が、ほとんどの人は過去の記憶を惜しまずに話をしてくれる。「あの代田八幡宮の裏の踏切...
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下北沢X物語(768)~「来し方行方」(4)~
土地の雰囲気が文学に醸してくるということはあるだろう。中村草田男旧居はヒマラヤ杉のある大島さんの家の近くだった。昭和七年に植えて、今は野屋敷の目印になるほどの太く大きな樹となっ...
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下北沢X物語(767)~「来し方行方」(3)~
下北沢野屋敷には伝説が眠っている。かつての字名は薩摩藩の抱え屋敷があったところから来ている。抱え屋敷は藩自前の所有地であった。それで、年貢が賦課されたようだ。世田谷郷土資料館...
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下北沢X物語(766)~「来し方行方」(2)~
中村草田男の第四句集に「来し方行方」と題された七句がある。その中に「家族を疎開せしめて約半歳空襲下の東都に自炊生活を送れり。」と詞書きされたものが二句ある。そのうちに一句で...
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下北沢X物語(765)~「来し方行方」(1)~
どこからどこへ、我々は旅をしているのだろうか。年末から、新年にかけての節目に当たるこの時期は「来し方行方」を思いもし、考えさせられもする。 「来し方行方」は中村草田男の句...
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下北沢X物語(764)~「北沢川文化遺産保存の会」...
「北沢川文化遺産保存の会」会報 2007年1月4日発行 ...
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下北沢X物語(763)~代田と柳田国男(5)~
今年という時、それはもう間もなくして終わる。終焉は始まりである、時に対してときめかないよりも、ときめく方がいい。 当初の考えでは日本全国、さらには外国まで足を伸ばす旅をしよう...
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下北沢X物語(762)~代田と柳田国男(4)~
時間は後時間決定性という宿命を持っている。新しい情報がたちまちに古びていく。新鮮な情報が次々と入る。すると三日前に手に入れた情報はたちまちにカビが生えていく。昨日知り得た情報...
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下北沢X物語(761)~代田と柳田国男(3)~
歳末年末自転車巡行をした。自転車の車輪は円が回転する運動である。円の回転は縁を生むものだ。円が縁に繋がった。それによって懸案が今日一気に二つも解決した。 「下北沢鉄道X交点周...
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下北沢X物語(760)~代田と柳田国男(2)~
人々の生活の中に存在した伝説にはそれなりの社会背景なり、時代の考えが隠されている。そういうふうに考える民俗学的視点には、現今の干からびた時間を、旅している我々に浪漫を与えてくれ...
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下北沢X物語(759)~代田の柳田国男(1)~
今日の夕暮れのことだ。駒沢公園内の高台を通っているときにふと西の方を見た。すると茜色に染まった空に見覚えのある稜線が見えた。富士の嶺である。その北斜面が建物の間にのぞき見え...
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下北沢X物語(758)~民族的都市紀行(3)~
武蔵野の農民にとって「ねばり」はキーワードだった。高低、うねる丘での生活は簡単ではなかった。地道に生活をしていく粘り強さが必要だった。最大の栄養源である米のねばりへの希求もそこか...
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下北沢X物語(757)~下北沢鉄道X交点周辺文化地...
みなさま方へ ...
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下北沢X物語(756)~民族的都市紀行(2)~
武蔵野は文学的に宣伝された面が大きい。それは国木田独歩の「武蔵野」を代表とする。情緒纏綿とした自然美としての武蔵野、その広葉樹林もじつは燃料用の薪であったということが民俗学...
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下北沢X物語(755)~民族的都市紀行(1)~
自転車であちらこちらと巡り歩く。たどるのは道である。この頃、面白いことを発見した。車に追われる道は古い、ということだ。幅三間、両脇に白線が引いてある。左右、一メートルは歩行帯...
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下北沢X物語(754)~歳末荏原自転車巡行物語(2...
町のページを読む、日々それを自転車でしている。自転車で行って、その地形を見たり、人に話を聞いたり、また、あらかじめ調べていたことを確認したりする。物語の中に分け入って自分で...
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下北沢X物語(753)~歳末荏原自転車巡行物語(1...
時間というプロセスをどのように生きたらいいのだろうか。 日々町の、土地の、ページめくりをして自分で楽しんではいる。ペダル巡行によって集まる情報は膨大なものである。その情報と同サ...
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下北沢X物語(752)~明大前クロスのミステリー(...
明大前での京王線と井の頭線の鉄道十字クロスには、歴史的なエピソードがある。そのことが今も痕跡として残っている。「小田急五十年史」にはそのことが次のように記されている。 東京山...
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下北沢X物語(751)~明大前クロスのミステリー(...
明大前乗り換えでの困惑はもうずっと昔からのことである。が、度々くるわけでもないのでそれは特に分析することもなく過ぎていた。が、この頃では文化の探査範囲を広げてこの駅までは...
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下北沢X物語(750)~明大前クロスのミステリー(...
荏原のあらゆる地点へは自転車で行くことにしている。が、忘年会となるとそれは避けたい。千歳烏山で「NPO世田谷文藝クラブ」の忘年会があって、そこに招かれた。 来年2月17日(土)、...
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下北沢X物語(749)~駒沢から駒(3)~
駒や馬の名がつくところを巡っても今はその臭いはしない。古代の馬の痕跡は神社や塚に眠っている。駒留八幡神社、駒繋神社、葦毛塚などである。近代の馬の臭いは石碑についている。下馬の...
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下北沢X物語(748)~駒沢から駒(2)~
駒のつく熟語に「駒隙」がある。「人、天地の間に生くるは、白駒の隙を過ぐるが如く、忽然たるのみ」(「荘子」)から来ている。つまり、「月日が早く、過ぎ去ること、人生の短くはかない...
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下北沢X物語(747)~駒沢から駒(1)~
自転車による巡行は、この頃は、ゆっくりとした巡航速度である。ときおり、若いお母さんが電動アシストのついた自転車でわたしを追い抜いて行く。髪が風になびいている後ろ姿がういういし...
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下北沢X物語(746)~鉄塔駒沢線物語(3)~
水源のみなもと探索は面白い。今都市の小さな川はは大概が暗渠化されている。遊歩道になっている場合が多い。そこが川であったことを知る人も少なくなっている。川跡が道になっている...
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北沢X物語(745)~鉄塔駒沢線物語(2)~
代田の駒沢線鉄塔は詩人因縁ラインである。 萩原朔太郎を師と仰いでいたのは三好達治である。戦後になって詩人は疎開先の福井三国から東京に引き揚げてくる。それがたまたま代田であった...
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下北沢X物語(744)~鉄塔駒沢線物語(1)~
駒沢線という鉄塔ラインがある。それに沿ってこれまで自転車で走っていた。にも拘わらずその名称を知ったのはずっと後になってからだ。きっかけは萩原朔太郎の旧居探しからであった。 一...
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「北沢川文化遺産保存の会」会報第6号
「北沢川文化遺産保存の会」会報 会長 長井邦雄 ...
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下北沢X物語(743)~随想的鉄道紀行(3)~
明治期の近代化の原動力は鉄道であった。鉄道の出現によって移動の形態が激変した。歩く旅から乗る旅へと変わった。それはとてつもない大きな交通革命だった。何日もかかっていた所へ数時間...
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下北沢X物語(742)~随想的鉄道紀行(2)~
秀逸な鉄道詩の一つとして谷川俊太郎の「見知らぬふるさと」がある。彼は「列車よ 早く私を連れ去ってくれ」と述べ、「もっと遠くまで行かねばならぬというのに/見知らぬふるさとがわたし...
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下北沢X物語(741)~随想的鉄道紀行(1)~
下北沢X物語のXは鉄道である。昭和二年に小田原急行鉄道、昭和八年に帝都電鉄が開通して、下北沢で線路がクロスした。それが繁栄の原点である。 下北沢の南にある三軒茶屋はYである...
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下北沢X物語(740)~代田の安岡章太郎(下)~
高圧鉄塔、駒沢線は都市荏原を縦断している送電線である。線路、道、川などの通路は荏原では東西方向がほとんどである。ゆえにその縦断的なラインは思いがけない見地を与えてくれる。代...
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下北沢X物語(739)~代田の安岡章太郎(中)~
「風景の文法」というものがあるとすると「地形の文法」もあるように思った。想像力を刺激する地形ルートを自分でたどっていることに気づいた。 日々、自分の楽しみで荏原の谷を巡行...
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下北沢X物語(738)~代田の安岡章太郎(上)~
図書館で本を探していて、とあるフレーズを見つけた。「景色の文法」というものだ。その内容はよく分からなかった。けれども言葉は気に入った。 人間にとって目に見える景色は重要である。...
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下北沢X物語(737)~淡島通り遊戦学(下)~
ふとした思いつきが壮大な旅となってしまった。昨日は丘の尾根筋を流れている川跡をたどった。三田用水である。目黒駅から三田、青葉台、南平台、神泉、松濤、駒場などを通った。丘の上の...
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下北沢X物語(736)~淡島通り遊戦学(中)~
地力、土地が持っている影響力は計り知れないものがある。古代の人々はそれを地霊としてあがめた。が、都市化は土地の表層を装うものだ。かつてそこに森があったとか、川があったとか、そ...
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下北沢X物語(735)~淡島通り遊戦学(上)~
おもしろがれば学びとなる。勉めて学ぶには興味が必要だ。勝手な空想でもいい、自分の想像力を刺激すると楽しい。「これって面白そうだな」と思ったらしめたものだ。想像力こそ生きていく源...
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下北沢X物語(734)~「モタたさん」の訃報~
「小田急駅踏切惜別物語」を編集している。これをまとめるために昨日は世田谷代田2号踏切の痕跡を探しに行った。代田八幡神社の裏手にあった踏切だ。世田谷代田を出た下り電車はこの辺...
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下北沢X物語(733)~瓢箪から安岡章太郎(下)~
淡島通りは日々よく通る道だ。この道の歴史性には深い興味を持つ。近現代史に深く関わる道路だ。歩道を含めての道幅は14,5メートルである。旧街道の滝坂道を広げて造られたものだ。軍事...
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下北沢X物語(732)~瓢箪から安岡章太郎(中)~
重層的な文化が眠る絨毯の上を歩いているような印象だった。昨日、「下北沢の無頼派を歩く」の後の感想で、そんなことを小飯塚氏は感想として述べていた。町歩きの途中に、かつてしもた...
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下北沢X物語(731)~瓢箪から安岡章太郎(上)~
「小田急駅踏切惜別物語」というタイトルの冊子に取り組んでいる。小田急線、代々木上原と世田谷代田の間は地下化される。今その工事が進行している。地表にあった線路はすべて地下に潜る。こ...
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下北沢X物語(730)~鉄道X交点北と南の老舗閉店...
昨日は十一月十五日、下北沢の南と北で長年親しまれてきた二つの店が幕を閉じた。 北は下北沢一番街の「肉の三吉」であり、南は梅ヶ丘通りの和菓子「一の瀬」である。共に家族経営の店だ...
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下北沢X物語(729)~縦の文化の衰退、横の文化の...
暖冬である。というよりも自転車ライダーからすると地球温暖化は確実に、確固として進行していると実感できる。11月ともなれば防寒具は必須であった。昨日、風が吹いていたので重ね着を...
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下北沢X物語(728)~縦の文化の衰退、横の文化の...
交通通路は東西に発達している。人や物資の流通ラインであった。一時政治的勢力が鎌倉に居を構え、そこへ馳せ参じる必要があった。が、長い歴史の中でそれは短期間であった。鎌倉への南北縦...
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下北沢X物語(727)~縦の文化の衰退、横の文化の...
昨日の夕暮れ、どんつくどんつく、「一貫三百どうでもいい」という音が響いてきた。お会式の鉦太鼓を打ち鳴らす音である。近くのお寺「常円寺」のお会式であった。さっそくに行ってみた。ちょ...
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下北沢X物語(726)~「北沢川文学の小路物語饅頭...
ふとした思いつきが小さなドラマを生んだ。「北沢川文学の小路物語饅頭」物語だ。 「北沢川文学の小路地図」の校正をしているときに標準散歩コースに点線を入れていた。作業をしながら冗...
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下北沢X物語(726)~下北沢一番街の「肉の三吉」...
個人商店の閉店の報せが相次いでいる。和菓子の「一の瀬」に続いて、下北沢一番街の老舗「三吉精肉店」も閉店すると言う。たまたま「一の瀬」の閉店を知らせるブログを書いたら、読者から「...
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下北沢X物語(725)~「北沢川文学の小路物語」の...
月日は転変する。動き変わる事態の中で人間は生きている。変化なしには人間は生きられない。むしろ我々は時間によって生かされているのではないかと思う。移り変わりが生活にメリハリをつ...
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下北沢X物語(724)~「北沢川文学の小路物語」の...
追憶、とある瞬間に、過去の断片を鮮やかに思い起こすことがあった。公園の真ん中で、靴紐が緩くなってかがみ込んでいるときに、「いまとまったく同じようなことをどこかでしていた」と思う...
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下北沢X物語(723)~「北沢川文学の小路物語」の...
月日はゆっくりと折り畳まれて行く。包み畳まれていく中に物語もたたまれていく。 「北沢川文学の小路物語」を編集しはじめたのは去年の今頃だったように思う。世田谷区のコミュニティ支...
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下北沢X物語(722)~ペダル漂泊的随想的文化論(...
文化探求の旅は果てしない。エピソードを掘れば掘るほど深くなっていく。そしてまた、面白いことは事象と事象とがどこかで結びついていることである。それらの現象を文化論的に分析してい...
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下北沢X物語(721)~ペダル漂泊的随想的文化論(...
「文化の日」に文化をした。人の記憶の底に眠っている物語を耕した。記憶が記憶を呼び覚ますということはある。過去のことが言葉によって刺激されるのだろう。語り手の口から湧水のように情...
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下北沢X物語(720)~ペダル漂泊的随想的文化論(...
「戦争中に流行ったカフェがどこにあったかって?……、うーん、あったにはあったけどな……それを覚えている人がもういないな。あの人も、それに、あの軍隊上がりの爺さんも死んじゃった。だい...
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下北沢X物語(719)~坂と家と楸邨と(下)~
居住地の色合いが文学に反映する。加藤楸邨の場合は近隣の武蔵野の残映が作品に濃厚に醸し出されている。 昭和十六年二月に俳人は下代田の当地に引っ越してくる。彼は「隠岐への旅」(...
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下北沢X物語(718)~坂と家と楸邨と(中)~
坂とは傾斜のことを言う。大地の傾きである。平坦であるよりも傾いている方が面白い。物語、いや、文化の根源であるような気もする。昨日だったか、寝に就こうとしてふと思ったことがある。メ...
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下北沢X物語(717)~坂と家と楸邨と(上)~
先日、代沢小で「広島にチンチン電車の鐘が鳴る」の公演が行われた。この劇が終わった後に一人の女性が話しかけてきた。「この間の、お話しとても面白かったです。地域を見直すきっかけにな...
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下北沢X物語(716)~「広島にチンチン電車の鐘が...
「広島にチンチン電車の鐘が鳴る」の公演が終わった後に、劇を演じた蒔村さんとの対談をした。参加者は観劇した保護者である。 蒔村さんとわたしがそれぞれ「広島にチンチン電車の鐘...
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下北沢X物語(715)~「広島にチンチン電車の鐘が...
「北沢川文学」の中心点にある学校が代沢小である。これは妄想的な持論である。が、校長室に入ったとたん、直ぐにそれを裏付けるような文学末裔の話になった。「わたしは橫光利一さんの息...
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下北沢X物語(714)~水路漂泊小さなスタンドバイ...
辿ることによって分かってくることがある。「八幡湯」、「山の湯」、「石川湯」という銭湯をおれたちはつぶさに見た。入湯ではなく見湯だったが…… 銭湯の多くが廃業の憂き目に遭っ...
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下北沢X物語(713)~水路漂泊小さなスタンドバイ...
年暦を積み重ねてきた銭湯「山の湯」、その裏側の雑然とした所に古色蒼然とした時間が渦を巻いていた。が、そこから銀色に塗られた煙突が生えていた。視線を下から上に這わせると眩しい青空...
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下北沢X物語(712)~水路探検小さなスタンドバイ...
さよならの方向が四つある駅の北口におれたちは集まった。ABCDの四人だ。「残念ながら、レールはありません。でも水路があります。今日のキーワードは川です」 Aはそう言って歩き始めた。B...
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下北沢X物語(711)~武蔵野秋日ペダル行(下)~
昨日のことだ。銀座に向かうときに目黒の権野助坂に差し掛かった。勾配がきつく、しかもそれが長々と続く。このところここを通ることが多い。足が嫌がるところだ。 わたしは権野助坂を上...
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下北沢X物語(710)~武蔵野秋日ペダル行(中)~
武蔵野ペダル巡行は、自分にとっての一つの仕事でもあり、趣味でもある。今日は珍しくロイヤルポジションを目指した。銀座である。林義彦氏の写真展を見に行った。 昨年のことだ。「...
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下北沢X物語(709)~武蔵野秋日ペダル行(上)~
坂口安吾が「風と光と二十の私と」を書き記した舞台で話をすること、それは自分にとってはハードルだった。全集を読み、関係文献に当たり、そして関係箇所に行った。それでもでも自転車で...
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下北沢X物語(708)~「風と光と二十の私と」(下...
「風と光と二十の私と」は、そこだけを取り出して提示しても名言として通じるフレーズが幾つもあることだ。例えば、「人間の尊さは自分を苦しめるところにあるのさ。満足は誰でも好むよ。けだ...
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下北沢X物語(707)~「風と光と二十の私と」(中...
「北沢川文学」について書いたり、話したりするときに「凄い」とか「きれい」とかは使えない言葉だと講演では言った。川の沿岸に居住した文学の熟達たちは使い古された形容語では考えが伝...
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下北沢X物語(706)~「風と光と二十の私と」(上...
安吾文学をどう伝えるのか。ここ十数日の悩みであった。が、代沢小での安吾の講演は始まり、そして、瞬く間に終わった。会場に大月商店のおばぁちゃんが来ていて、彼女が泣きやまないのを...
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下北沢X物語(705)~荏原南部をさすらい走る(下...
机上思考よりも階段思考の方がおもしろい。お会式見物にでかけた。そして、池上本門寺の「比経難持坂」の階段に佇んで下から登ってくる万灯を眺めていた。講の人々の行列が途切れる、つ...
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下北沢X物語(704)~荏原南部をさすらい走る(中...
自転車による回遊巡行をずっとつづけていると地形が読めてくる。武蔵野は千枚谷、実際は一万を超すだろうと思う。が、分かっていても分からないことがある。ペダル巡行はそれを発見する旅だ。...