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- ジュリアード弦楽四重奏団のカーター/弦楽四重奏曲 US Columbia M32738 STEREO
- 100年後でも聴いて楽しいアナログ名盤レコード
- 11月5日次はなんだ?AIの仕掛けを表現するような息の長い「流れの音楽」を造りだした!アメリカ人作曲家、エリオット・カーターElliott Carterが没した日(2012年)。20世紀という激動の時代の中で、初期はストラヴィンスキーらの影響を受けたり、また12音技法の延長線上にある作曲技法を取り入れたりしながら、次第に自己の音楽性を高めていった。60歳を過ぎ、作曲家ピエール・ブーレーズの紹介により、ヨーロッパでも広く認知されるようになり、驚くべきことに100歳を超えてからも作曲を続けた。US COLUMBIA M32738 - Juilliard Quartet – Elliott Carter - String Quartet No.3 and No.2〝流れの音楽〟ヨーロッパでもアメリカを代表する作曲家として知られているカーター作品には、奥深くにヨーロッパの空気を感じる。アメリカの現代音楽だ、と括ってしまうと魅力を損ない、音楽への視野を狭めてしまう。非常に複雑で演奏困難な作品を書いた作曲家という評価で知られるカーター故に、真の音楽性にスポットがあたりにくくしている。複雑なリズム、ハーモニーなどの要素を提示することが彼にとって重要であるのではなく、それらの要素がどのように関連し共鳴し合いながら「流れの音楽」を創るかということが肝心で、作曲家生涯一貫して追求したことだった。音楽の中に多くの個性が関連し共鳴し合う世の中を表現しようとした、そこには豊かで率直な人間の感情表現が宿っている。この「音楽の流れThe Flow of Music」とはカーターがインタビューの中、または著書の中で自身の音楽について語る時に度々用いている表現である。カーターにとって複雑な要素や困難な技術は、息の長い感情豊かな「音楽の流れ」を作り出すためのツールであり、彼は「音楽の流れ」を、長い文章の中である言葉がもう一つの言葉に続き、2つ目の言葉は最初の言葉を展開または制限し、3つ目の言葉はそれまでの言葉に新しい光を与えるといった形態に例えている。カーターのストイックで妥協を許さない、断固として風習に捉われない作品は高く評価されたのであるが、100歳を超えてからも作曲を続けた、90歳以降の最後の13年間に拓いた新境地は、それまでの時代には見られないユーモア溢れる作風や、軽やかなスピードと音色が見られる。カーターはそれまでの彼の音楽の表現要素の一つであった異なった要素を対立させることから、異なった要素を融合させ対話をさせることに視点を移した。しかしこれは彼の音楽に対する姿勢が変わったためではなく、それまでの彼の音楽を見つめ直すことによって、新しい境地に入っていったためである。後期の作品から受ける印象は、キラキラと光り、聴衆の心を虜にするような透明感に溢れている。一世紀に及ぶ音楽活動で、前期、中期、後期と作風の変化、作品数の多さから、さて、どこから手を着けるのか戸惑うだろうが、エリオット・カーターの音楽を聴かずに日々を過ごしてしまうのは時間を無為にしている。驚くべきことに100歳を超えてからも作曲を続け、103歳で没したエリオット・カーターは音楽分野で2度ピューリッツァー賞に輝いた。85年の作曲家人生一世紀を越え生き抜いたエリオット・カーター(Elliott Carter, 1908〜2012)は世の中の音楽の進展・風習に惑わされることなく、常に自分と向き合い、自身の音楽言語を見据え、亡くなるまで進展を続けたアメリカを代表する作曲家である。作曲家エリオット・カーターは2012年11月5日に、ニューヨークの自宅で没しました。享年103歳。1908年ニューヨークに生まれたカーターは、10歳代の終わりから20歳代前半にかけてはアメリカの若者のご多分に漏れずアメリカのアヴァンギャルド音楽の影響を受け、その後ネオ・クラシックの洗礼を浴びる。チャールズ・アイヴズの勧めでクラシック音楽を志し、ハーヴァード大学でウォルター・ピストンに、後パリに渡りナディア・ブーランジェにそれぞれ師事しました。作風は新古典主義から十二音技法へと推移した、カーターはミニマル音楽や実験音楽に背を向け、アメリカ人でありながら 20世紀のアメリカ音楽のどのカテゴリーにも属さず、ピアノ・ソナタ(1945〜46)で開拓した「リズミックモジュレーションRhythmic Modulation」や、1960年にハワード・ハンソンによって調性音楽と結びつけて論じられた「ピッチクラス・セット理論」といった概念を打ち出して個性を確立する。作品が初めて出版された1936年から、2012年に103 歳で亡くなるまで現役であったので、76年に渡り作曲を続けたことになり、それ以前の学生時代も含めると、合計86年以上に渡り作品を書き続けたことになる。1930年代から作曲家として活動しているにもかかわらず、50歳代で現代音楽の最前衛に立ち、1970年代末にはピエール・ブーレーズが評価してヨーロッパ方面からの認知が進む。後のネオ・クラシック時代を指す。代表作にはピアノ・ソナタ(Piano Sonata, 1945〜46)、フルート、オーボエ、チェロ、ハープシコードのためのソナタ(Sonata for Flute, Oboe, Cello, and Harpsichord, 1952)などがあり、レコード録音され注目されている。初期の傑作《交響曲第1番》(1942)や《ホリデイ序曲》(1944)から、ストラヴィンスキーをして傑作と言わしめた《ハープシコードとピアノのための二重協奏曲》(1961)や《ピアノ協奏曲》(1964)、室内アンサンブルのための《三重二重奏曲》(1983)、《オーボエ協奏曲》(1986-87)、オーケストラのための《シンフォニア》(1993-96)、アラン・ダミアンとピエール・ブーレーズ指揮アンサンブル・アンテルコンタンポランによって初演された《クラリネット協奏曲》(1996)、一幕のオペラ《ホワット・ネクスト?》(1997〜98)、そして今年10月25日にダニエル・バレンボイムのピアノ、グスタヴォ・ドゥダメル指揮スカラ座管弦楽団によって初演されたばかりの《ダイアログス II》(2012)や、来春に初演予定の室内アンサンブルのための《インスタンス》(2012)まで、75年を超える創作活動の中でカーターは158にも及ぶ作品を遺し、名実ともに現代アメリカを代表する世界的な作曲家として、100歳を超えてなお第一線で活躍していました。
本質をついた音楽に感銘させられる。近年ではオランダのASKOアンサンブルの委嘱による《アスコ協奏曲》(1999-2000)や、ソプラノと室内アンサンブルのための《What Are Years》(2009)、木管五重奏のための《Nine by Five》(2009)、そしてピエール=ロラン・エマールによって各地で演奏されている《ピアノについての2つの考察》(2007)などの小編成作品から、《ボストン協奏曲》(2002)、《3つのイリュージョン》(2004)、エマニュエル・パユのフルートで初演された《フルート協奏曲》(2008)といったオーケストラ作品まで、この10年間だけでも40作品以上を作曲しています。2008年にはピアノ協奏曲《インターヴェンション》が 、ニューヨークのカーネギー・ホールで行われたカーター100歳のバースデイ・コンサートで、ダニエル・バレンボイムのピアノ、ジェームズ・レヴァイン指揮ボストン交響楽団によって初演されました。1960年と1973年にそれぞれ《弦楽四重奏第2番》と《弦楽四重奏第3番》でピューリッツァー賞受賞、1981年にエルンスト・ フォン・ジーメンス音楽賞受賞、1985年には全米芸術勲章の最初の受章者に選ばれました。またフランス政府から1988年に芸術文化勲章、2012年にレジオンドヌール勲章を授与されるなど、長いキャリアを通じて数々の栄誉に輝きました。ピューリッツァー賞の音楽部門は、「アメリカ人によって作曲され、その年にアメリカで初演またはレコーディングされた作品」を対象としている。1943年のウィリアム・シューマンの「世俗カンタータ第2番《自由の歌》」が最初で、ハワード・ハンソンの交響曲第4番、アーロン・コープランドのバレエ「アパラチアの春」、チャールズ・アイヴズの交響曲第3番、ウォルター・ピストンの交響曲第3番、ヴァージル・トムソンの映画音楽「ルイジアナ物語」と、アメリカのクラシック音楽草創期の作曲家の名前が並ぶ。舞台音楽や映画音楽から、第2次世界大戦後のLPレコード時代に移り、ラジオ放送も後押ししたのだろう、エリオット・カーターは1960年に「弦楽四重奏曲第2番」で受賞。1973年に「弦楽四重奏曲第3番」で2度目の受賞となった。ほかには、ウォルター・ピストンとサミュエル・バーバーが2度受賞している。
多様な音楽文化が入り混じるアメリカで、常に自身の音楽言語を見据え、亡くなるまで前進を続けたカーターは 、 最初の師であったチャールズ・アイヴス(Charles Ives, 1874〜1954)の音楽については「誇張表現」と評したり、また音楽の中にアメリカの独自性を主張しようとしたアイヴス、ヘンリー・カウエル(Henry Cowell, 1897〜1965)、アーロン・コープランド(Aaron Copland, 1900〜1990)の観念にも賛成せず、12音技法、セリー技法に固執することにも抵抗を示した。しかし、その一方ではミルトン・バビット(Milton Babbitt, 1916〜2011)のシリアル音楽への貢献を唱え、ロジャー・セッションズ(Roger Sessions, 1896〜1985)の高潔な音楽と人間性、シュテファン・ヴォルペ(Stefan Wolpe, 1902〜1972)の信念と厳しさ、コンロン・ナンカロウ(Conlon Nancarrow, 1912〜1997)のピアノロール作品を讃えた。そして、ピエール・ブーレーズ(Pierre Boulez, 1925〜2016)とはお互いの音楽を認め合った交友関係にあった。彼はそれぞれの個性がお互いに影響しあい、共鳴しあい、関連性を持って生きていく世の中を望んだ人であった。
プロダクト・ディテール(ヴィンテージ盤)レーベルCOLUMBIA楽曲弦楽四重奏曲第2番、第3番レコード番号M32738作曲家エリオット・カーター演奏者ジュリアード弦楽四重奏団Violin – Earl Carlyss, Robert MannViola – Raphael Hillyer (No.3), Samuel Rhodes (No.2)Cello – Claus Adam録音年月日1973録音チームEngineer – Edward T. Graham, Fred Plaut, Raymond MooreProducer – Jay David Saks (No.2), Richard Killough(No.3)録音種別STEREO製盤国US(アメリカ合衆国)盤レーベル世代灰色レーベルCDはアマゾンで購入できます。String Quartets 1-4Juilliard String QuartetSony1991-09-26ショップ・インフォメーション(このヴィンテージ盤はショップサイトの扱いがあります。)商品番号M170137盤コンディション良好です(MINT~NEAR MINT)ジャケットコンディション良好です(ジャケット表にシールの剥がし跡あり)価格11,000円(税込)商品リンク https://www.lpshop-b-platte.com/SHOP/M170137.html ショップ名輸入クラシックLP専門店 ベーレンプラッテショップ所在地〒157-0066 東京都世田谷区成城8-4-21 成城クローチェ11号室ショップアナウンスべーレンプラッテからお客様へ当店のレコードは、店主金子やスタッフたちが、おもにヨーロッパに直接出向き、実際の目と耳で厳選した、コンディション優秀な名盤ばかりです。国内で入手したものや、オークション品、委託商品はございませんので、安心してお求めになれます。
- 投稿日時:2025/11/05 23:55
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